ヴァイラーギャ・マーラー(放棄の花輪)(22)
第四章「哀れな世俗的生活」
20.不満がいたるところに
治安判事裁判所の裁判官は大変不満だ。
彼は高等法院裁判官になることを切望している。
大臣もまた不満だ。
彼は首相になることを熱望している。
百万長者は不満だ。
彼は切に億万長者になりたがる。
夫は不満だ。
彼の妻は色黒でやせこけている。
彼は顔の色つやの良い妻と結婚したいと思う。
妻は不満だ。
彼女は離婚して、裕福で若い夫と結婚したいと思う。
やせている男は不満だ。
彼は脂肪を付けたくて、肝油をがぶがぶと飲む。
太っている男は不満だ。
彼は脂肪を減らしたくて、やせ薬を飲むのだ!
この世界で満足している人は一人もいない。
真の、不変の満足は、
完全な真我の獲得を通じてだけやってくる。
その結果、この独立した完全な自己を実現するのだ。