安らぎを見つけるための三部作 パート1「心」(12)「悟りの経験の三つの要素」③
②正観
正観が生じたならば、
輝く透明な内的世界・心の領域から、あらゆるものを経験することが、主要な特徴になります。
分別的な概念が入ることがない平静な状態の心を持つことが、付属的な特徴です。
主要な特性には、二つの様相があります。
――「分析による解釈」と「経験としての経験」です。
「分析による経験」は、空を示す八つの比喩を手段として、それを見るという意味です。
「経験としての経験」は、解放された空性の次元の直接的な瞑想経験です。
それ自身の領域で、ありのままに経験を解放することによって、純粋意識は生起するでしょう。
あなたが正観を経験しだしたらすぐに、さらにさまざまなアプローチを用いなければなりません。
あらゆる二元性を超えた空性は、明白に現われるでしょう。
興奮がもしあらわれたなら、
寂止の瞑想によって、心を静めなければなりません。
そのとき、空のような透明な輝きは、
空性の純粋な実在の知覚、存在の輝き、事柄の放棄となるでしょう。
それによって、不明瞭の雲からの解放が悟られるでしょう。
またある時には、海のような透明な輝きが現われるでしょう
――自由が流れ込んでいるその光輝く領域は、
概念で分けられることなく、自然に存在するのです。
そこから十分な利益を引き出すために、
日常のすべての立ち居振る舞いの中に、その経験を反映させてください。
それによって正観は、それ自身で速やかに確立するでしょう。