勇者の謙虚さ
勇者は謙虚なので、その想念が有害な傲慢さにふくれあがることがない。謙虚さは卑屈になる事ではない。謙虚さとは嘘偽りのない純粋な気持ちになる事だ。だから勇者は内面の安らかさを感じており、自分を確認するための外側の基準点を必要としない。
温和さの根底には輝きも存在していて、穏やかでありながらしかも光り輝いている。勇者の気づきは周囲に輝きを放っている。彼は身の回りのすべてのものに深い関心を寄せ、限りない好奇心を抱いている。それらを自分の存在を確認するための基準点としてでなく、自然からのメッセージとして見るようになる。
――チョギャム・トゥルンパ