サーダナーの指針の花輪(231~241)
231.
人に命令を下すことができるのは誰か?
従うということを知っている者である。
232.
薄い粥と水だけを飲んで満足し、幸せでありなさい。
満足した心は、終わらない饗宴である。
ブラフマー神やインドラ神でさえ、あなたに嫉妬するだろう。
233.
他者を見くびるな。けなすな。過小評価するな。
おごって他者を軽蔑して扱うな。
他者の感情や言葉を尊重せよ。
他者を称賛し、あなたの過ちは他者の前に明らかにせよ。
234.
あなた自身を隠しなさい。
他者にあなたの才能や能力を見せびらかすな。
自分の名声や、他者からの評判を気にかけるな。
他者からの尊敬や名声を、藁、糞、ゴミ、毒であると見なしなさい。それらは虚妄であり、価値がない。
そうすることによって、あなたは安らぎを得るだろう。
235.
あなたの動機を、精細に調べなさい。
一人で座りなさい。
あなたの心とその性質を分析しなさい。
心の動きを観察しなさい。
神に祈りなさい。
あなたの心の性質と欠陥や弱点について検討し、適切な方法によってそれらを取り去りなさい。
236.
自分自身を、この世界の何ものとも見なしてはならない。
そうすることによってあなたは、プライドとエゴイズムを取り除くことができる。
常に地べたに座りなさい。椅子、ソファー、ベンチ、ベッドなどを避けなさい。
常に、召使いのように奉仕しなさい。
他者に奉仕しなさい。
他者の善いところを口にしなさい。
他者の欠点を暴いたり、さらけ出してはならない。
237.
ある人があなたのことを悪く言ったとしても、彼を許し、哀れみなさい。
彼のために祈りなさい。
彼に親切にしなさい。
彼を愛しなさい。
あなたを軽蔑する彼を、祝福しなさい。
侮辱と被害に耐えなさい。
238.
ハタヨーギンたちは、アーサナ、ムドラー、バンダ、そしてプラーナーヤーマによる、身体とプラーナと共なる修行から始める。
それらのセオリーは、「プラーナをコントロールすることで、心をコントロールすることができる」ということである。
これは、ただ愚昧なタイプの修行者のためのものである。
239.
ラージャヨーギンたちは、ダイレクトに心の修行を始める。
彼らは心の動きをコントロールする。
彼らは心を止める。
彼らはサンヤマ(ダーラナー、ディヤーナ、サマーディの連続した流れ)に入る。
彼らは、ヤマ(禁戒)とニヤマ(歓戒)の実行によって、心の性質を改善する。
心を吟味することのないハタヨーガだけでは、心の性質を改善することはできない。
240.
ジュニャーナヨーギンたちは、理性と意志力によって修行を始める。
タントリカたちは、シャクティー(クンダリニーエネルギー)によって修行を始める。
241.
バクタたちは、献身、浄信、帰依、そして自己を明け渡すことによって修行を始める。
彼らにとっては、高度な感情の働きが素晴らしい役割を果たす。
そして彼らは身体と世界を忘れ去る。