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サーダナーの指針の花輪(161~170)

161.
 識別智と吟味によって、あなたの真の精髄である、微細なる本性を理解しなさい。
 三つの障害――サムサヤ・バーヴァナー(真理の教えへの疑い)、アサム・バーヴァナー(至高の境地に達することなどは不可能であるという絶望の感覚)、そしてヴィパリータ・バーヴァナー(幻に過ぎない自分の身体とこの世界を真実だと信じる永続性の感覚)――を、完全に取り除きなさい。
 これが、ジュニャーナ・アビヤーサ(叡智の修習)である。
 今こそサハジャ・アヴァスター(永遠で本質的な超意識状態)に安らぎ、ジュニャーナ・アビヤーサの果実を悟りなさい。
 そのときあなたはジーヴァーンムクタ(生前解脱者)となる。

162.
 永遠の法則、大いなる計画、最高の法則を理解しなさい。
 不滅の座、あなたの原初の住処、オーム、真我、ブラフマンまたは神の源を知り、感じなさい。
 サマ(心の寂静)、ダマ(心と感覚の制御)、プラティヤーハーラ(心と感覚の撤退)、ダーラナー、ディヤーナ、サマーディによって、その原初の家に心を帰しなさい。

163.
 五つの感覚から、あなた自身を切り離しなさい。
 五つに見切りをつけなさい。
 五つの上にそびえ立ちなさい。
 五つへの足枷を破壊しなさい。
 五つからあなた自身を退かせなさい。
 ――ハートの部屋に隠されている神の本性を瞑想することによって。
 これら五つは、無明によって生じた幻影の編集映像である。
 これらは、幻影の五人の奇術師である。
 それらは、ロープを蛇と見間違えたときのように、蜃気楼を水と見間違えたときのように、単なる偽りの外観である。
 これらの五つに光と力を与えているのは、真我または純粋意識である。つまりあなたの真のあなた自身である。
 真我こそは根本である。目のまた目である。
 汝自身を知りなさい。そして自由になりなさい、私の子供よ。

164.
 私は、今まで述べたことをあなたがすでによく理解したということを知っている。
 それでももう一度、あなたに思い出させるために、言わせてほしい。
 マーヤーの力、無明の力、そして迷妄の力は、非常に大きい。
 あなたは、微妙なる真理の考えやムードを、すぐに忘れてしまう。
 よって、心を頻繁に打ち、鍛えることが、非常に重要なのである。

165.
 あなたの義務は、ただ一つである。
 ただこれだけのために、あなたはこの体をとったのだ。
 他のすべての義務は、ただ心が創り出したものだ。
 あなたはすでに自由だ。
 あなは常に自由だ。
 あなたは永遠に解放されている。
 あなたにとっては、束縛も自由もない。
 あなたにとっては、生も死もない。
 あなたの中には、名前も形もない。
 あなたは真実には、すべてに遍在する精髄、光の中の光である。

166.
 「タット・トヴァム・アシ――汝はそれなり」
 あなたは、すべてに遍在する真我である。
 あなたは、不滅の魂である。
 瞑想によって、真我を悟りなさい。
 あなたの心はあなたをだまし、裏切り、偽り、陥れ、そそのかす。
 この心という強力な敵を滅ぼしなさい。

167.
 その意味を理解し、そのムードに浸りながらオームを唱えることは、形のない瞑想の一つの方法である。
 その他の方法として、「サクシ・メソッド」というものもある。
 まずあなたは、外側の対象、および内側の様々な心の動きから、あなた自身を引き離しなさい。
 そしてあなたはただ心の動きのサクシ(観照者、傍観者)になりなさい。
 あなたは、日々の様々な活動を行いながら、この種のサーダナーを行うこともできる。
 常に「オーム・サクシ オーム・サクシ」と繰り返しなさい。

168.
 この宇宙に生きる生き物たちすべての身体が、あなたのものであると思いなさい。
 特定の身体に対するほんの少しの執着も持たないようにしなさい。
 あなた自身を、特定の一つの身体の中に閉じ込めるな。
 「すべての身体は私のものです」と言いなさい。
 広がりなさい。
 至高者の宇宙体と一つになりなさい。
 これは、ヴェーダーンティック・サーダナーの最初のステップである。
 

169.
 あなた自身を、ヒランヤガルバ(宇宙的プラーナ)と同一視しなさい。
 これが、広がりのプロセスの第二ステージである(スクシュマ・シャリーラ【微細体】)。
 次に、すべてのカーラナ・シャリーラ【原因体】が集約された存在としてのイーシュワラ(自在神)とあなた自身を同一視しなさい。
 最後に、ヴィラート(宇宙体)、ヒランヤガルバ、そしてイーシュワラを超越したブラフマンを、あなた自身と同一視しなさい。
 または、現象界を微細体に、微細体を原因体に、そして原因体を真我またはブラフマンに溶解させなさい。これはラヤ・クラマ(溶解のプロセス)である。

 
170.
 「タット・トヴァム・アシ――汝はそれなり」
 あなたはブラフマンである。たとえあなたが貧しいサラリーマンだったとしても、この唯一の思いを確立しなさい。
 たとえば【貧しいサラリーマン】という思いは、心が創り出したものに過ぎない。
 常に明るくありなさい。
 恐れなくありなさい。
 あなたは、身体や心ではない。
 ムンジャ草から葦を引き抜くように、五つのコーシャから真我を切り離し、引き抜きなさい。

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