信念

タクルはサマーディに入られた。
間もなくサマーディは解けた。そして恍惚とした様子で、タクルはマーと話をしておられる。幼い子が母親に何かをせがんでいるような様子である。マーに向かって悲しげな声でこう言っておられる――「マーよ、どうしてあの姿を見せてくれなかったの! あのうっとりするような姿を! あんなに頼んだじゃないか! 頼んだのに聞いてなかったのかい! 気まぐれ母ちゃん。」
独特な節回しでマーと話しておられるのを聞けば、岩も溶けだしてくるに違いない。
タクルは続けてマーと話しておられる。
「マー、信念がいるね。ヴィチャーラ(吟味、分析)なんか消えてなくなれ。牛の小便みたいな考えは七回たれるところ、一回だけにしておけ! 信念がいる――グルの言葉に対する信念が。子供のような信じ方だ! あそこにオバケがいると母さんが言ったら、ほんとにオバケがいると信じ込む! あそこには鬼が住んでいると母さんが言えば、そのまま信じ込む! あの人はお前の兄さんだよと言われれば、百二十五パーセント、兄さんだと思っている! この信念が欲しい!
けれども、マー! あの連中が間違っているとも言えないよ! だって、他にどうすりゃいいのさ! ヴィチャーラも一度は通らなけりゃならないからね!――ほら、あの日、どんなに言って聞かせたか、見ていなかったかい。何にもならなかったけど――今日は完全に――」
タクルはマーに向かって、とぎれとぎれに哀れな声で祈っておられる。まあ、なんということだろう! 信者たちのためにマーに泣きすがっておられるのだ。――「マー、あなたのところに来ている人たちの希望を、みんなかなえてやっておくれ! 何もかも放棄させるようなことはしないでおくれよ、マー! でもまあ、最後にはあなたの思い通りにしてくださってけっこうです。
マー! この世俗に置いておおきになるなら、時々はあなたを見せてやっておくれ! そうでなかったら、どうして生きていけるだろう。マー! 時々は見せてくれないと、勇気がわいてこないよ。でもまあ、その後で好きなようにしておくれよ。」
(「ラーマクリシュナの福音」より)
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