4 心を訓練するための33の誓い
4 心を訓練するための33の誓い
この「心を訓練するための33の誓い」は、チベットの聖者チェカワによる「心を訓練するための七つの要点」をもとに、私が個人的にアレンジして33項目にまとめたものです。
仏教やヨーガ修行をする人はもちろん、それらの修行をしていない人でも、これを毎朝一回でも唱えて一日を始めるならば、人生の多くの苦しみは減り、幸福感は増し、心は成熟に向かうのではないかと思います。
大いなる慈悲に敬礼いたします。
1.あらゆる逆境を、悟りへの道に変容させます。
2.あらゆる問題はただ一つ、エゴのせいである。
それを払いのけます。
3.すべての衆生の大きな恩を思います。
4.トンレン(他者に幸福を与えることと、他者の苦しみを受け取ること)を繰り返して修習します。
5.楽・苦しみ・どちらでもないという三つの経験から生じる愛著・嫌悪・迷妄を、空・悟り・解脱に変容させるために、これらの教えを心に銘記して、あらゆる活動に従事します。
6.どんな状況にあろうとも、すぐに菩提心をよりどころとして、他の衆生の幸福について熟考します。
7.すべての教えを、「自我の放棄」と「菩提心」という一つの意図に統合し実践します。
8.常に慙愧の念を持ちます。
9.常に心に喜びだけを育みます。
10.エゴの根拠をすべて克服します。
11.外的条件をあてにしません。
12.他者の非難をしません。
13.自他の比較をしません。
14.結果に対する期待をすべて葬り去ります。
15.エゴや、八つの世俗的思いといった毒を、教えに混入させません。
16.悪しき習性に従いません。
17.悪意のある言葉使いをしません。
18.他者の過ちを暴きません。
19.神を悪魔に変えません(教えの実践が、いつのまにかエゴの増大などにつながらないように注意する)。
20.自分が幸福になるための手段として、他者の不幸を探しません。
21.すべての行動を、菩提心という一つの意思のもとに行ないます。
22.心と身体がいかなる状況に置かれても、忍耐します。
23.すべての衆生を包み込み、しかも広く行き渡った慈悲の実践をします。
24.有意義なことはすぐに実践します。
25.師への尊敬・念正智・心を訓練する喜びという三つを、衰退させません。
26.身体において師や三宝を供養することから離れず、言葉において教えから離れず、心において慈悲や菩提心から離れません。
27.人間として生きる今こそ全力で真理を実践します。
28.将来も常に菩提心という鎧をまといます。
29.ひるまずに集中して真理を実践します。
30.短気や狭い了見を捨てます。
31.一時的に盛んに行なうのではなく、継続して真理を実践し続けます。
32.一切の見返りを期待しません。
33.自らの命をかけて、これらの誓いを守ります。
深い信によって、あらゆる苦悩を超えるべし。
これらの「エゴを克服する教え」を授かり、実践し続けているならば、今死んでも後悔することはない。