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2011年インド修行旅行記(終)「言葉にならない、唯一の大切なもの」

 さて、このようにして我々のインド修行旅行は終了しましたが、最後に、帰国直前のデリーでの素敵なエピソードを紹介させていただいて、終わりにしましょう。

 その日、MさんとUさんとYさんは、デリーの喫茶店で三人でお茶をしていました。
 Mさんが注文した飲物を取りに行っている間に、YさんとUさんが話をしていました。
 Uさんはラーマクリシュナの妻のホーリーマザーことサーラダーデーヴィーが大好きなのですが、今回初めてドッキネッショルにあるホーリーマザーが住んでいた家の前に立ったとき、感動して泣き崩れてしまったのです。
 「それを見て、私もとても感動した」ということをYさんがUさんに伝えようとしたところ、感極まってYさんが泣き出してしまいました。そしてそれにつられて、Uさんも泣き出しました。
 すると、遠くにいて、二人の会話も、二人が泣いているということも気づいていないはずのMさんが・・・・・・なぜか泣きながら、飲物を持ってやってきたのです笑。
 YさんとUさんの二人は、なぜMさんまで泣いているのかよくわからなかったようですが笑、しかし言葉にならない、言葉のいらない感動に包まれて、三人はしばらく涙を流していたそうです。
 このときの経験をUさんは、「あれは一生の宝物です」と私に話してくれました。

 この世において本当に大事なもの、本当に見いださなければならないもの、本当に忘れてはならないものというのは――言葉では表せない。言葉にしたとたん、それは本質から外れ出す。

 この最後のエピソードも、また今回インド各地の聖地で感じた言葉にならないフィーリングや瞑想経験も、その真実を思い出させてくれるものでした。

 さあ、もっともっと修行しよう。
 

 「言葉にならない、唯一の大切なもの」が、常に私の中にあるように。

 それに常に触れていられるように。

 それと常に一体化していられるように。

 それを周りにいつも振りまけるように。

 
 それは言葉にできない。言葉にならない。しかしそれを忘れないためのせめてもの努力として、人は神の名を唱えるのかもしれない。

 ブラフマー ヴィシュヌ マハーシヴァ
 クリシュナ クリシュナ クリシュナ
 ラーム ラーム ラーム・・・・・・

 

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