要約・ラーマクリシュナの生涯(25)①
25 ショーダシー・プージャーから、約束された信者たちの到来までの間に起こった主な出来事
◎ラメシュワルの死
ラーマクリシュナの次兄のラメシュワルは、非常に気前の良い性質の人だった。戸口に乞食僧がやってきて何かを欲しがると、言われるままに何でも躊躇なく与えてしまうのだった。実際、乞食僧たちはよくラメシュワルの家に来て、いろいろなものを次々とねだった。一人目は鍋を、次の者は水差しを、三人目は毛布を、というように。するとラメシュワルは、それらを家から持ち出して彼らに与えてしまう。家族の誰かがそれに反対すると、彼はこう言った。
「持たせてやれ。反対などするではない。あんなものはまた手に入るよ。何でそんな心配をするのだ?」
あるとき、ラメシュワルがドッキネッショルから家に帰ろうとしたとき、ラーマクリシュナは、彼がもう二度とドッキネッショルに来ることはないと知って、忘我の状態でこう言った。
「家に帰るのですね。お帰りなさい。でも、奥さんと一緒に寝てはいけません。もしそれをすると、あなたはその後、生き延びられるかどうかわかりませんよ。」
その後間もなくして、ラメシュワルが病気になったというしらせが届いた。それを聞くと、ラーマクリシュナは言った。
「彼は私の静止に従わなかったのだ。生命が助かるかどうか、わからないよ。」
そしてその数日後、ラメシュワルはこの世を去ったのだった。
このとき、ラメシュワルの友人であるゴーパールは、不思議な体験をした。自分の家の戸を叩く音がしたので、誰だか尋ねると、こういう声がした。
「私はラメシュワルだ。ガンガーに浸りに行こうと思う。家にはラグヴィールがいらっしゃる。どんなことがあっても彼のお祀りには粗相がないよう、気をつけてやってくれたまえ。」
ゴーパールが戸を開けようとすると、
「私は肉体を持っていない。だから戸を開けても、君は僕を見ることはできないよ」
という声が聞こえたが、ゴーパールは戸を開けた。しかしそこには誰もいなかった。そしてゴーパールが真偽を確かめるべくラメシュワルの家に行くと、ラメシュワルが本当に亡くなっていたことを知ったのだった。
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