茶碗

(咽頭がんで療養中の)コシポルで、師(ラーマクリシュナ)が、石製の茶碗を買ってくるよう、わたしに頼まれたことがあった。誰かが「師よ、茶碗ならありますよ」と申し上げた。しかし師は、「彼にもう一つ買わせなさい」と言われた。正午だった。わたしは昼食をとらずに西カルカッタにあるジョラサンコに行って茶碗を買い求め、コシポルに戻った。師は茶碗を手に取って眺められた。どうしてあんなことをされたのだろうか。この忘れがたい出来事が生涯わたしを助けてくれるであろうことを師はご存じだったのだ。アヴァターラ(神の化身)に茶碗を買って差し上げたという思い出は、後にわたしの心を鼓舞し、生きた瞑想となったのだった。
――マヘンドラナート・グプタ
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