yoga school kailas

自己の明け渡しのヨーガ Ⅰ


「自己の明け渡しのヨーガ Ⅰ」

 スワーミー・シヴァーナンダ

1.自己の明け渡しは、神を悟るための、ダイレクトで効果的な方法である。

2.自己の明け渡しは、神を悟る簡単で確かな手段である。

3.自己の明け渡しは、神を悟る安全で確かな手段である。

4.主への明け渡しなくして、何も達成することはできない。

◎技法

5.あなた自身を明け渡し、至高なる存在の御足にあなたのすべての所有物を明け渡しなさい。神への浄信に傾倒する人生を送りなさい。

6.あなたのものは何もなく、すべては神のものなのだと思いなさい。これが神への明け渡しである。

7.神に代理人の権限を与えなさい。「彼」が望むままに、「彼」に行なっていただきなさい。心配や不安はなくなり、あなたは穏やかになるだろう。

8.明け渡しとは、強烈な愛と信仰を含んでいる。

9.明け渡しは完全でなければならず、「自分のもの」という要素を一切持ってはならない。

10.存在全体、心、知性、チッタ(意識)、そしてエゴイズムを、主に明け渡されなければならない。

11.欲望とエゴイズムは、自己の明け渡しにとっての二つの大きな障害である。

12.もし心が「私は汝である、主よ」と言うのならば――もし、エゴが「私は最高裁判官にならなければならない」と言うのならば――もし、知性が「私は偉大な信者である」と言うのならば――もし、チッタ(意識)が「私はシッディ(成就)に到達しなくてはならない」と言うのであれば――これは完全なる無条件の明け渡しにはならない。これは内なる支配者であり、目撃者である主を欺いているだけである。

13.主にすべてを明け渡したら、たとえ何か障害が起きても、不平を言ったり、思い悩んだり、苛立ってはならない。「ああ主よ、あなたには見る目がなく、慈悲もない」などと、不満を訴えてはならない。もしあなたが不満を訴えれば、そのあなたの明け渡しは何の意味ももたない。

◎明け渡しの果実

14.明け渡しを通して、帰依者は永遠の本質に没入する。

15.あなたは自己を明け渡すことによってのみ、主の愛を勝ち取ることができる。

16.明け渡せば明け渡すほど、より多くの恩寵を得る。

17.恩寵の度合いは、明け渡しの度合いと比例する。

18.主に明け渡しても、あなたは何も失わない。主に明け渡すことにより、あなたは主と一つになる。あなたは主のすべてのアイシュワリヤ(すべてを絶対的に支配する力)を得るのである。そして完全の境地に到達する。

◎明け渡しのためのマントラ

19.「シュリー クリシュナ シャラナン ママ シュリー クリシュナ シャラナン ママ 」
 「ハリ シャラナン」
 「私は汝のもの、すべては汝のもの、すべては汝のご意思のままに、わが主よ」
――これらは、自己の明け渡しを達成させるためのマントラである。

20.明け渡しは、神に対する究極の愛および堅固な信から生まれる。

21.強烈なバクティは、神の恩寵によってのみ獲得することができる。

22.これがプラパッティ・ヨーガ(自己の明け渡しのヨーガ)である。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする