病気と煩悩
1-①もともと健康な人がいます。
1-②体中が皮膚病になりました。
1-③かくと気持ちがいいので、かきます。
1-④しかしかくと病が悪化し、治らないので、かかずに治療をしなければなりません。
1-⑤治療によって、すばらしい健康を取り戻します。
2-①もともと至福に満ちた人がいます。
2-②心が煩悩という病にかかりました。
2-③煩悩を満たすと気持ちがいいので、煩悩を追いかけます。
2-④しかし煩悩を満たしていると心の病が治らないので、煩悩を追い求めずに修行をしなければなりません。
2-⑤修行によって、すばらしい至福の心を取り戻します。
「私は【皮膚病をかく気持ちよさ】が好きなので、皮膚病を治したくいない」というのはナンセンスでしょう。
同様に、
「私は【煩悩を満たす気持ちよさ】が好きなので、煩悩を捨てたくない」というのもナンセンスなのです。
しかし、病気のない健康状態がすばらしいということは理解できても、煩悩のない心の状態が至福に満ちたすばらしい状態であるということは、体験がないのであまり理解できないかもしれません。
しかし実際、煩悩がなければないほど、心の至福、智慧、慈愛の心は高まります。
理論的には、煩悩はそれらすべてを阻害しているものだからです。なぜ煩悩がそれらすべてを阻害しているかって? それらすべてを阻害しているものを煩悩と定義しているからです(笑)。
経験的には・・・確かにそうだよ、というほかはありません(笑)。
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