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深遠なる宝の教え 1.深遠なる教えを実践するためのアドヴァイス

「深遠なる宝の教え」

 この「深遠なる宝の教え」は、12世紀にニャンラル・ニマウーセルというテルトンが発掘したテルマ(グル・リンポチェ=大聖パドマサンバヴァが埋蔵した教え)を集めたものです。

 翻訳に当たっては必要に応じて私の独断で多少のアレンジを加えていますのでご了承ください。

1.深遠なる教えを実践するためのアドヴァイス

 ――グル・リンポチェ(大聖パドマサンバヴァ)は王に、このアドヴァイスを与えた。

 王よ、これらの教えの真意を修習せよ。

 輪廻の領域の中に安らぎはない。
 安らぎは覚醒の中に見つかるのだ。

 努力によっては、この覚醒は絶対に得られない。
 それは努力で達成されることはなく、
 ありのままになることによって達成せられる。

 拒絶によっては、輪廻は去らない。
 それは、ありのままになることによって、それ自身で解放されるのである。

 不幸を癒すためのあなたの試みでは、安らぎはもたらされない。
 リラックスし、ありのままになることによって、あなたは安らぎに至るのである。

 欲望から幸福は見つからない。
 ただあなたが欲望を放棄したときにのみ、それは見つかるのである。

 執着は、それを避けようとして切れるものではない。
 ただ嫌悪によってのみ、それは真に止まるのである。

 深遠な教えは、願いだけでは見つけることはできない。
 グルを見つけたときに、あなたはそれを得ることができるのだ。

 尋ねるだけでは、祝福は絶対に受けられない。
 あなたが献身したときに、それらはやってくる。

 王よ、ダルマがあなたの不変の友となるならば、あなたは幸福を見つけるであろう。

 心をかき乱す仕事をやめ、見解と瞑想の本質を抱きしめるのだ。

 生起を超越したダルマカーヤと同様の状態にとどまりなさい。

 ――王は歓喜し、深い帰依と尊敬をもってグルを礼拝し、グルの周りをまわった。

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