yoga school kailas

心がすべて 2

 先日、ある場所で食事をしていたら、隣の席に座っていた若い女性のグループが大声でいろいろ話をしていた。内容は、誰がかわいいとかかわいくないとか、まあよくある噂話や悪口、陰口等だったのだが、そのうちの一人が、突然、このようなことを言い出した。

「知ってる? 最近の脳の研究によると、脳は何でも自分のことだと認識しちゃうから、人にブスって言うと、自分がブスになっちゃうんだって。やっぱり悪口は言うもんじゃないね。」

 するとその他の子たちは、「うちら悪口なんて言ったことないもんね~」と信じられないことを言って、その話は終わってしまった笑

 さて、この種の脳の話は最近ネット等でよく見かける。これは仏教やヨーガ理論においても真実である。やっと脳の研究がそのあたりまで追いついてきたということだろう。そして「科学」という現代宗教のレッテルを貼られることにより、このような女の子たちまでもが、そういった考えを学び、信じ、実践できるとしたら、それはすばらしいことだ。

  
 私もこういったことは何度も書いてきたし、いつも皆さんにお勧めしている「入菩提行論」や「心の訓練」なども、基本的にはそういうスタンスだ。心がすべて。ゆえにほんの小さな悪しき心さえも、抱いてはいけないのだ。

 さて、最後に少しだけ付け加えると、他者への悪しき思いを心に抱いてはいけないのは当然だが、実際にはそれだけではなく、あらゆる悪しき感情、けがれた感情、暗い意識、強すぎる執着……全部だめである。それらは単に自分の中に暗黒の世界を構築し、それは死後の悲惨なバルドや悲惨な転生へと直結していく。

 ではどうすればいいのか?
 いつも明るく、笑顔を保つ。
 常に感謝の心を持つ。
 この世のあらゆることにはこだわらない。
 やるべきことは全力でなし、結果にはこだわらない。
 自分のことは二の次にして、いつも人の幸せを考える。 
 一切を神の愛として喜んで受け入れる。
 そしてできるならば真理のダルマを学び、聖なる教えで心をいっぱいいする。
 そしてできるならば神や仏陀に信愛を持ち、それらで心をいっぱいにする。

 これらは道徳論でも教義でもなく、皆さん自身が幸せになるための、非常にストレートなアドヴァイスです。

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