yoga school kailas

実体なきものを

 何ら実体のないものを
 実体視し、
 その実在しない過去と未来を妄想することで、
 人は苦しむ。
 過去に実体はなく、
 未来に実体はなく、
 その基盤である現在の目の前のあらゆる概念や存在にも、実体はない。

 ここでいう実体がないとは、
 物理的に無だといっているのではなく、
 また詩的な意味でもない。

 すべては作られた概念に過ぎないということだ。
 いや、実際は作られてさえいない。成立していないから。
 目の前の誰かは存在せず、
 あなたのアイデンティティも存在せず、
 会社も、学校も、社会も、
 仕事も、愛著も、嫌悪も、
 どこにあるのだ?
 どこかにあるのなら、その場所を教えてくれ。

 すべてはカルマの流れに過ぎないともいえるし、
 神の計画であるともいえる。

 その実体のないエネルギーの流れがマーヤーであり
 そのマーヤーに巻き込まれ、夢の世界を実体視することが無明である。

 本当にそこにあるのは
 真我の至福と
 神の笑顔と
 マーヤーのほほえみ。
 
 あえていうなら
 世界はすべて私であるので
 すべてが愛おしく

 世界はすべて神であるので
 すべてが至福である。

 日は昇る。
 波は寄せる。
 風は吹く。
 いいじゃないか。

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