失意の人に対して
なぜそう意気消沈しなければならないのかね?
君は、自分が人生について何もかも理解していると思うのかね? 神の世界では無駄に終る人生などはないのだ、ということを知りなさい。
あるとき、ブラザー・シャシが、君に似たある人に実にふさわしい教えを与えた。ある人が散歩に出て、水路に行き当たった。彼は走って飛び越えようとして何歩か後ろに退いた。彼が走って運河を飛び越えたとき、後戻りした分を取り戻しただけでなく、水路自体をも飛び越えていた。彼が後戻りしたのは役に立ったか支障になったか、君にわかるか? 人は今生では後戻りせねばならぬこともあるかもしれない。しかし次の生では確実に前進するだろう。
無駄な人生などない。一つだけ覚えておきなさい。「神中心」の生を生きよ。そうすれば、主は思し召しのままに君を導いてくださる。
彼は私たちの過去も、現在も、未来もご存知なのだ。
一番賢いやり方は、完全に彼におまかせすることだ。君が主の御手にすがるかすがらないかは問題ではない。彼はいつも君の手をしっかりと握っておられるのだ。そのことには疑いもない。彼は決して君を見捨てたりはなさらない。彼は慈悲そのものであられるのだ。
――スワーミー・アドブターナンダ