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ラームチャンドラ・ダッタの生涯(4)

 日が経つにつれて、ラームはますます、シュリー・ラーマクリシュナの桁外れな霊性の力を知った。そして彼の疑念は信仰に変わっていった。
 ある日、ドッキネッショルへ向かう途中、ラームは、師が非常に好んでおられたお菓子「ジリピ」をいくつか購入した。橋を渡っているとき、小さい少年がその一つを乞うた。ラームは初め彼を無視しようとしたが、少年はおそらく変装した神であると思い、一つ彼にあげた。ドッキネッショルに着いたあと、ラームはジリピを師の部屋の中に置き、そこで一日を過ごした。
 正午になって、シュリー・ラーマクリシュナが軽食を求められたので、ラームはすぐに彼の前にジリピを差し出した。シュリー・ラーマクリシュナはそれに触れられ、上を見上げられた。そして彼はいくつかのジリピを割ると、頭を振って、それらを食べるのに気が進まないことをお示しなさった。このあと、彼は手を洗われた。
 ラームは傷ついた。彼は、どうして師がジリピを拒まれたのか、理解することができなかった。彼は非常に動揺したので、ジリピを投げ捨てて、家に帰ってしまった。
 数日後、ラームが再びドッキネッショルにやって来ると、師は彼にこう言われた。

「わたしのために何かを持ってくるとき、わたしに手渡す前に、他の誰にもそれを与えてはいけないよ。わたしはそれを神に捧げることなしに何をも受け取ることはできず、初めに他の誰かに捧げられてけがされたものは、何をも彼に捧げることができないのだ。」

 この出来事はラームに、師が神であられることを確信させた。

 しかししばらくして、彼の古い疑念の習性と懐疑的な態度は再び現われ、彼を不安にし、みじめにした。彼にとってこの世は不毛の地であった。彼は師のもとを訪れ、以前のような解決を求めて悲しい身の上話をしたが、そのときは師は彼の話をさえぎって、ぶっきらぼうにこう答えられた。

「わたしに何ができるかね? すべては神の御意思にかかっているのだ。」

「師よ、最近はずっとあなたの助けを当てにしてまいりました。今このようにあしらわれたら、わたしはどうしたらよろしいのでしょうか?」

「おまえに借りは一切ない。おまえが来たければ来るがよいだろう。そうでなければ、来ないでよい。」

 この師の厳しい治療法は、直ちにラームを深い絶望へと投げ入れた。彼はガンガーで溺死して人生を終わらせようという衝動に駆られたが、部屋から出ながら考えた。

「なぜ自殺しなければならないのだ。神の御名は、主御自身よりも偉大で力強いと伺ってきたではないか。そして師は、わたしが夢の中でイニシエーションを授かったのは幸運だったと仰ったではないか。今日はそのマントラの効果を試そうではないか。」

 彼はシュリー・ラーマクリシュナの自室の北側のベランダに横になり、静かにマントラを繰り返し始めた。真夜中に、師は突然部屋から出てきてラームの側に座られ、いくつかアドバイスを授けられた。
 ラームはとても幸福だった。師は、ラームは神の信者達に奉仕すべきであり、そのことが彼に喜びと平安をもたらすであろうと強調なさった。それから師は部屋にお戻りになった。

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