パドマサンバヴァの秘密の教え(62)「五つの悲しみ」
◎五つの悲しみ
師パドマはこう仰った。
「ダルマを修習している人々が、身内の死に際して大きな嘆き悲しみを感じるのは正しくない。ダルマを修習している者には、五つの悲しみがある。」
ツォギャルは尋ねた。
「それは何でしょうか?」
師はこうお説きになった。
「優れた師との死別に際しては、葬儀の供養を行って哀悼すべきである。
善き法友との死別に際しては、功徳を集めることによって哀悼すべきである。
あなたの師に背いたときは、それを後悔して、過ちを認めて嘆き悲しむべきである。
あなたが誓いを損ない、破ったときは、嘆き悲しみ、それを修復するべきである。
長い間ダルマの修習ができていないときは、嘆き悲しみ、師に従うべきである。
八つの世俗的な関心事にあなたの心が迷い込むときは、嘆き悲しみ、強い放棄の気持ちを持つべきである。
いずれにせよ、条件によって成立する事柄には永続性がないことを理解しない人々にとっては、彼らの悲しみは決して尽きず、晴れることがないだろう。」