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パドマサンバヴァの秘密の教え(14)「外の帰依」

☆外の帰依

 ツォギャルはこう尋ねた。

「『外の帰依』と呼ばれるものに関して、その帰依をするために必要な動機は何でしょうか?
 どんな対象に帰依するのですか?
 どんな人が帰依をするのですか?
 その態度、方法とはどんなものなのですか?
 どのような特別な姿勢で帰依をするのですか?」

 師パドマはこうお答えになった。

「帰依をするために必要な動機は、輪廻の苦難への恐れ、帰依処としての三宝への信、そして帰依の対象および帰依の保護者である三宝を受け入れることである。
 これらの三つによって、帰依の意志を生じさせるのである。

 一般的に、人は死に対する恐れにより帰依を欲する。
 人生の半分が過ぎたことに気づきさえせず、一瞬さえも来世について考えない多くの人々が存在する。彼らは三宝に帰依をしない。
 もし死なないのならば、あるいは来世も善趣に生まれる確証があるならば、三宝に帰依をする必要はないのかもしれない。
 しかし人は必ず死に、転生する。そしてそこには、悪趣の計り知れない苦難に陥る危険性があるのである。

 どんな対象に帰依をするべきか?
 三宝に帰依すべきである。
 誰が、生と死に終止符を打つことができるだろうか?
 それは、すべての欠陥がなく、すべての徳を完成した唯一の存在である、全智のブッダだけである。
 したがって、ブッダと、ブッダが説いたダルマ、ブッダの教義を支持するサンガにだけ、自と他、生と死のサイクルに終止符を打つことができるのである。
 それら三宝が帰依の唯一の対象であるので、三宝に帰依すべきである。

 真に完全に悟ったブッダの教えを、ただの占い師の言葉のように考える人々がいる。
 また、切迫したときに、霊に帰依する多くの人々がいる。
 そのような人々にとって、真に価値ある三宝に帰依をするのは難しい。

 どのような人が帰依をするのか?
 三宝に好意を持ち、献身し、信を有し、三宝のすばらしさについて考える人である。

 次のような特別な三つの姿勢を持つべきである。

・輪廻は始まりも終わりもないので、私は今まさにこの瞬間に、輪廻から脱却しなければならない!

・俗世の神などは、わたしの帰依の対象ではない!

・ブッダフッドの全智の境地が、私の帰依の真の対象である!

 このようにして、特別な帰依は生じる。

 帰依は、口先だけでは役に立たない。
 これは空間にブツブツとつぶやくことに似ている。
 それではあなたは導かれない。

 帰依の態度とはどのようなものであるか?
 尊敬の念に満ちた身口意をもって帰依をすべきである。
 悪趣と輪廻への恐れ、三宝の祝福への信、確固たる慈悲という三つの考えを持って、帰依をすべきである。

 今生は問題なく、次の生もまた問題ないと楽観的に信じ、何も努力しようとしない人は、ダルマを実践しようとしている間に死んでしまうだろう。

 どのような特別な姿勢で帰依をするのか?
 他者の幸福のための責任感をもって帰依をすべきである。
 単に輪廻を放棄しニルヴァーナの結果を望むことによっては、真に完全な悟りには到達しないので、次のような菩薩の姿勢を持って帰依をすべきである。

『輪廻の苦難から一切の衆生を解放するために、
 わたしと三悪趣の衆生が最高の悟りを達成するまで、
 わたしは帰依をしよう!』

 一般的に、望むことはすべて二元的な望みである。
 二元的な固定から解放されることがなければ、帰依は不十分である。」

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