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ド・キェンツェー・イェシェー・ドルジェの生涯(16)

 ド・キェンツェーはロンチェン・ニンティクの教えとその伝授を妹や他の者たちに授け始めました。ときおりゴラクのドルゾンにとどまりました。後に彼はロンチェン・ニンティクを伝承する寺院(ゴムパ)を設立しました。それはムク・ヤン族のものでした。それからギェルモロン、シカ、ならびにセル谷の多くの場所で教えを説きました。

 その頃には彼の成就者としての名声はデゲに届き、国王の強い要請により再びデゲをしばし訪れました。しかしド・キェンツェーは教師としてとどまることは断りました。なぜならば、前回、彼が一般信者の格好をして現れたとき、彼は疑われ、そのことによって幸先の良い出来事が損なわれたからでした。その代わりに、ドゥンホル(顧問役)としてとどまることを申し出ましたが、それは偉大なラマにとってふさわしい称号ではないとして、他のラマたちによって退けられました。

 ド・キェンツェーはツァチュカを訪れると、以前予言したとおりに、突如、重い病にかかりました。しかしギェルウェ・ニュクの真剣な祈りによって、彼は回復しました。

 1825年、彼は妹と他の者たちを伴ってマ渓谷に行き、リンの宝物を発見しました。それから、ギャロンのツェワン・ルンドゥプ王の宮殿のあるプンツォク・ゾンを訪れ、教えを授けました。その後、巡礼地カウコン・センゲ・ヨンゾンを訪れ、ギャロンのトロキャプのナムカ・ルンドゥプ王に教えを授けました。二人には素晴らしい師弟関係があり、寺院を建立し、後年、それはゴムサル(新しいゴムパ)として知られるようになりました。

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