デーヴァター・サンユッタ(4)
◎知りぬいていない
このように私は聞いた。
あるとき世尊は、サーヴァッティーのジェータ林にあるアナータピンディカの園にましました。
そのとき、一人の天神があり、夜もすでにふけたころ、そのすぐれたる光をもって、くまなくジェータ林を照らしながら、世尊のましますところに到り、世尊を礼拝して、その傍らに座した。
傍らに座したその天神は、世尊の御許において、この詩句を唱えた。
「真理を知りぬいていないので、外道に誘い込まれる人々は、眠っていて、目覚めていない。今こそ彼らを覚醒させるべきである。」
世尊は仰せられた。
「真理を知りぬいていて、外道に誘い込まれることのない人々こそ、正しく悟り、正しく知り、平らかでない難路を平らかに歩む。」
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