スワミ・プレーマーナンダ「信者への奉仕」(5)
カマレーシュワラーナンダは、こう書いています。
「マトで夜を過ごす信者達のために、バブラム・マハラジは牛乳を使って彼らに特別なお膳立てをし、そして彼らが心地よい夜の眠りを楽しめるように、良い寝具類を準備された。
しかし、マトの僧たちが皆そういったことに賛成するとは限らなかった。実に、彼の気まぐれな気質の賜物であるこれらの行動に関して、わたし達はしばしば失礼な態度でふるまってしまったものだった。
バブラム・マハラジは、信者達との親交を楽しんでおられた。
もし幾日も信者が誰も来ないか、もしくは2、3人しか来なかったなら、彼はきっと悲しい思いをされたのだろう。
よくガンガーを向いて、『信者達よ、来ておくれ! 信者達よ、来ておくれ!』と叫ぶ彼が見られた。彼がそう叫ぶとすぐにたくさんの信者達を乗せた船が到着する、という事がたびたびあった。
かつて正午少し前に、知らない人々をたくさん乗せた船が到着したとき、バブラム・マハラジはご自身でキッチンへ行かれ、ほとんど火が消えていたストーブの火を燃やし、キチュリの調理に取り掛かられた。彼は倉庫の管理人のゴーパーラ・マハラジと一緒になって、信者達に食事を食べさせるための準備をなされたのだった。すべてが用意され、彼らにプラサードが給仕されたのは15時ごろだった。
バブラム・マハラジはいつも、信者達とタクルについてお話しになった。彼はよくこう仰った。
『わたしが何を見ているか君たちに分かるか? ここへ来る者はみな、タクルのためにやってくる。マトヘ来ることは大きな幸運である。タクルがご自分で誰かをここへ引きつけるために努力されない限り、何もなされないのだよ。』
バブラム・マハラジは、まったく信者達の欠点には気が付かず、彼らのハートに信仰心だけをご覧になり、また自分は彼らに貢献したいという抑えきれない衝動を感じる、とよく仰っていた。」