ジグメ・リンパの生涯(4)
13歳の時、ジグメ・リンパは、偉大なテルトンであるリクジン・トゥクチョク・ドルジェに会い、彼の智慧の心を覚醒させる強い宗教的な情熱をすぐさま経験しました。彼はそのテルトンから、マハームドラーや他の教えの伝授と指導を受けました。トゥクチョク・ドルジェは彼の根本グルとなり、死後でさえもヴィジョンの中に現れ、彼に祝福を与えました。ジグメ・リンパは、テクチェン・リンパ・ドゥトン・タルチン(ティメ・リンパ、1700-1776)、彼の叔父のダルマキールティ、チャクサムパ・テンジン・イェシェ・ルンドゥプ7世、コンポのタンドゥク・トゥルク・ペマ・リクジン・ワンポ、コンポのタティ・ンガクチェン・リクぺ・ドルジェ(コン・ニョン)、モン・ツァカル・ラマ・ダルギェなど、他の多くの成就者たちからも伝授を受け取りました。
28歳の年の始めに、彼はペリ僧院で、7年間にわたって守るべき7つの誓いを立てると同時に、3年間にわたる厳しい独居修行を始めました。これらの誓いは、人生の目標を達成するためには、他者を助けようと手を差し出す前に、自分自身を完成させることが重要であることを示しています。彼の7つの誓いは、以下のようなものでした。
(1)決して世俗の人の家へ入ったり、娯楽を享受したりしない。
(2)たとえ共同体の中で暮らしたとしても、決して多くの人を自分の部屋に入れたりせず、嫌悪や愛著を引き起こすどんな集団の先頭に立つことも避ける。
(3)決してだれとも連絡を取り合わない。つまり外からの言葉を入れず、内からの言葉を漏らさない。
(4)質素な生活を維持し、ダルマの教えをどんな物質的な獲得とも交換することを避ける。
(5)心を乱すような行ないを避け、ダルマの修行に関係する10の行いにのみ専念する。
(6)簡素な食物で暮らし、信を持って差し出されたどんなものも不注意に享受しない。
(7)決して4つの行い(息災・増益・敬愛・調伏)をなさず、あらゆる行ないを輪廻からの解放に捧げる。
※10の行ない:経典を書き写すこと、供養、布施、教えの学習、教えの記憶、経典の読誦、ダルマの教授、祈願、ダルマの意味を思索、ならびに瞑想すること。