シュリークリシュナ・カルナームリタ(11)
わたしの眼は、髻(もとどり)にクジャクの羽を差し、
矢のように視線が動く、魅力的に着飾られた御方ムラーリを探しています。
その愛らしい唇はビンバの実のように赤く、
その愛おしく優しい笑顔は、わたしのハートという海を、マンダラ山でかき混ぜているかのよう。
密雲の輝きを盗み、遊びすぎて少し元気がなく、
発情期のクジャクの羽で作った羽飾りを身に着け、非常に顔が魅力的で、
カマラー(ラーダー)から長時間、間近で、上目遣いで見つめられて放心状態になっており、
宇宙のすべての「甘美」を極めに極めた御方を、わたしたちは探し求めています。
いつわたしは、このハートの中に住まう主クリシュナにまみえることができるのでしょうか?
聖者はずっと主にまみえるために道を求めているのに、三界すべてを魅了するその御顔は、ヴラジャのゴーピーたちの眼でしか見ることはできません。
いつわたしは、わずかに開いた青蓮華の芽のように輝き、
ヴィヤーサのような大聖者でさえも言葉にさえ表わすことができぬ主に、まみえることができるのでしょうか?
とても気まぐれだけど、わたしの眼をとても喜ばせてくださる愛しき主(クリシュナ)に、
いつわたしはお会いできるのでしょうか?
主は色目を使い、陽気な蓮華の御顔で周りを見渡しながら、
横笛の穴から愛に満ちた陽気な歌を歌っています。
目が肥えた人をも魅了する、ムクンダの青年時代の愛らしさは、
放蕩な習慣から離れることに常に喜びを感じるわたしの心を捕えて離しません。
その月のような御顔は、月そのものからも愛でられ、
その唇の穏やかに輝く光が、優しい笑顔を赤らめる。