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グル・リンポチェ(大聖パドマサンバヴァ)(14)

3.ナムケー・ニンポは、ロタクのヌプ一族で生まれました。彼もまた、シャーンタラクシタによってチベット最初の僧として任命された一人です。8つのマンダラのサーダナのエンパワーメントを受けたとき、彼の花はシュリーへールカのマンダラの上に落ちました。この神は、仏陀の精神が具象化されたものです。このサーダナの修行によって、彼は太陽光線に乗って自由に移動することができるようになりました。
 ナムケー・ニンポはサンスクリットを学んでインドへ行き、特にカラシッディ(フームカーラ)から教えを受けました。チベットに戻ると、ボン教の僧から悪意ある中傷を受け、南チベットのロタク・カルチェンに亡命を迫られました。
 出身村に近いタクマルの渓谷で暮らしていたあるとき、ナムケー・ニンポの貧しい農夫の兄が、種が欲しいと言ってやってきました。ナムケー・ニンポは兄に、「農夫のあなたが持っていない種を、ヨーギーであるわたしがどうやって手に入れられるのでしょうか?」と言い、いくつかの小石を兄に渡して、「何も植えるものがなければ、人々の前で恥をさらすことになるでしょう。だからこの小石を畑にまいて、何かを植えているふりをしてください」と言いました。言われた通りにした兄は、翌夏に村で一番の農作物を収穫しました。

 あるときナムケー・ニンポが空を飛んでいると、数珠が村に落ちました。ナムケー・ニンポは上空から降りて数珠を拾い上げ、花々でいっぱいになった彼の五本の指の大きな跡を作りました。そしてそこに、ダーキニーたちが5つのストゥーパを建てました。
 またあるとき、ナムケー・ニンポが敬虔な信者たちに渡した何個かの小石は、のちに素晴らしいターコイズに変わりました。
 彼は主にロタク・カルチュで修行をし、守護の神々の純粋なヴィジョンを見ました。そして最期に、彼は跡形も残さずに天の浄土へ旅立ちました。
 彼の転生者とされる人物にはチャンチュプ・リンパ(14世紀)、タティ・ガクチェン(18世紀)と、リクジン・ツェワン・ノルブ(1698-1755年)がいます。

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