グル・バクティヨーガ(32)「弟子の恩恵」
◎弟子の恩恵
弟子は、グルに絶対的に従わなくてはならない。
時に、グルによって定められた方法論は、弟子がすぐに気に入るものではないことがある。しかし弟子は、それは自分の恩恵となり、幸福となるのだという確固たる信を持たなければならない。
グルを持つことによって得られる恩恵や精神的平穏は、計り知れない。
主クリシュナは、自分の至高なる神性を自覚していながらも、(人々への見本として)グル・サンディーパニに仕え、彼の下で学んだではないか。
グルに信を持つ弟子は、叡智を得る。
グルに、心の底から、遠慮なく、完全に、自己を明け渡しなさい。
グルは、地上に現れた神の化身である。ゆえに、彼を礼拝しなさい。
グル・バクティ、グルセーヴァは、真我の悟りへと弟子を導く。
弟子は、グルに仕え続けなければならない。――グルは、弟子の「自己の明け渡し」が完成されたときに、真理を彼に明かすのだ。
ある迷妄の弟子は、数年間グルに仕えると、愚かにも自分はチッタ・シュッディ(心の純粋性)を得たのだと思って、奉仕をやめる。彼らは至高なる叡智を得ていないというのに――自分の目的に達していないというのに。
彼らは間違いなく功徳を得ただろう。しかし真我の悟りはまだ得ていない。――これは実に大いなる損失であり、大間違いである。