グル・バクティヨーガ(25)「グルのひと触れ」
◎グルのひと触れ
霊性の師は、実際に弟子に霊性の力を送っている。サットグルの霊性のヴァイブレーションは、実際に弟子の心に移入される。
シュリー・ラーマクリシュナ・パラマハンサは実際に、スワミ・ヴィヴェーカーナンダに霊性の力を送った。
キリストも、弟子に同様のことをした。
これが、師の霊性のひと触れである。
サマルタ・ラームダースの弟子は、彼に非常に夢中になっていたある踊り子の娘にその力を送った。その弟子は彼女をじっと見つめ、彼女をサマーディに入れたのである。彼女の色情は消え去った。彼女は、非常に宗教的に、霊的になったのだった。
マハーラーシュトラの聖者ムカンダ・バイは、バダシャフをサマーディに入れた。
ジャパや瞑想を始める前に、聖なる詩やグル・ストートラ(グルの賛美詩)を繰り返しなさい。あるいはオームを12回唱えなさい。あるいはキールタンを5分間歌いなさい。
神の前の座に座りなさい。そして信仰の詩を唱えなさい。あるいは、グル・ストートラを繰り返しなさい。
心の揺れ動く習慣は、それを一所にとどめ、一つのサーダナーのメソッド、一人のグル、一つのヨーガ体系にしがみつかせることで、制御されなければならない。
ヨーガ・ヴァシシュタの中で、シュリー・ヴァシシュタはこう言っている。「おお、ラーマよ! まず最初の時期は、瞑想のために心の4分の1を、気晴らしのために4分の1を、教学のために4分の1を、そしてグルへの奉仕のために4分の1を使いなさい。」
モークシャを与えられる者は誰もいない。あなたは、一歩一歩霊性の道を歩かねばならないだろう。聖典やグルはあなたに道を示し、あなたを導く。
主はあなたを導くために、あなたにあらゆる快適さ、健康、グルを与えてくださる。他に何を求めるというのだ? 成長せよ。進化せよ。真理を悟れ。そしてそれをあらゆる所で示すのだ。
グルと聖典は、あなたに道を示し、あなたの疑念を取り除いてくださるが、悟りの直接経験は、あなた自身が勝ち取るために残される。
空腹の男が、自分のために自分で何かを食べなければならないように。
ひどい痒みを持つ男が、自分ために自分で患部をかかねばならないように。