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クンサン・ラマの教え 第一部 第五章「悟りの恩恵」

 
第五章 悟りの恩恵

 学識深く、成就した、多くの聖なる方々に導かれ、
 グルの教えを修行し体験し、
 聖なる道を正しくお示しになった
 完全なるグルよ、あなたの御足に礼拝いたします。

(1)悟りに導く原因

 悟りへと至る第一の原因は、自由と縁を得ることの難しさから始まる、輪廻への執着から心を切り離す四つの考えによって、心を整えることである。そして、すべての道の基礎である帰依から始まる一連の修行を行ない、次に、主となる修行を完成させる。
 

(2)結果
 
 悟りの境地には、シュラーヴァカの悟り、独覚の悟り、そして完全なる仏陀の境地がある。
 様々な道の中で、大乗の道へと進むならば、十の善き行ない、四無量心、六つのパーラミター、四禅定、四無色定、シャマタとヴィパシャナーといったすべての修行は、完全なる仏陀の境地に至ることを目的としてなされる。そして、菩提心の生起、概念を離れた状態を保つこと、回向という、三つの優れた方法を同時に用いる。

 
 

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