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ギリシュの帰依

 ラーマクリシュナの出家弟子たちがアランバサール僧院に住んでいたころ、ギリシュはときどき彼らを訪ねてやって来たものだった。マリファナ愛好家がマリファナ愛好家を愛しているように、ギリシュがやって来て師の話をすると、出家弟子たちは胸が高鳴った。
 放棄の心をより燃え上がらせるために、出家弟子たちはときどき、ホーマと呼ばれる特別な火の儀式を行なっていた。炎の中に供物を捧げている間、彼らは自分たちの欲望がすべて燃えて灰になっていくイメージをしていた。彼らは、在家信者がその儀式に同席することを許可しなかったのだが、ギリシュが二番目の妻と若い息子を亡くしたときは、ギリシュに同席することを許可した。
 ギリシュは儀式をよく観察していた。そして出家弟子たちが火に供物を捧げると、ギリシュは立ち上がり、自分の供物を火に捧げた。そして自分のサンスカーラと欲望が燃えているとイメージし、そのあと静かに座って瞑想に没頭した。
 すると突然、ギリシュはかなり興奮した様子で、師の愛と慈悲について語り始めた。そしてまたムードが変わり、話すのをやめて厳粛になった。弟子たちはギリシュの厳粛なムードの邪魔をしないようにしつつ、師の神聖なる生涯について語り続けた。そのとき――ただ一人だけ気付いていた出家弟子がいたのだが――ギリシュは立ち上がって、ホーマの祭壇の灰に三度唾を吐いた。そしてまた戻ってきて、師について話し始めた。そのとき、ギリシュの熱意は倍増していた。

 後に、それを目撃していた出家弟子が、ギリシュになぜあのような冒涜的なことをしたのか尋ねた。ギリシュは驚いて、こう言った。

「ああ、君は見ていたのか? いいか、兄弟。おれは師について話しているときに気付いたんだが、おれがホーマの儀式を行なうということは、師が求めていたことではなかったんだ。おれは『自分の意志』でやっていた。おれは生意気にも、自分のサンスカーラと欲望から解放されるために、火にギーを注いでしまったんだ。おれは『師』よりも『火の神と自分』を信じてしまうという罪を犯していたんだ! ああ!! おれはなんて馬鹿なことを考えてしまったんだ! おれは師に熱心に祈りを捧げ、懺悔し、許しを乞うた。しかしこの心ってやつは、本当に悪戯好きなやつで、おれの気を君たちの方に向けて、こう言ったんだよ。

『おまえも供物を捧げていいんだぞ。罪悪感を感じることはない。ほら、おまえの出家の兄弟弟子たちだって、やってるじゃないか。しかも、兄弟弟子たちは素晴らしい神の至福を感じているぞ!』

 するとそのあと、今度は師の恩寵によって、おれの神聖な意識がおれの中に現われて、おれにこのような理解を与えてくれたんだ。

『兄弟弟子たちは師のご命令で儀式を行なっている。だから彼らは間違っていない。しかし、師はおれに儀式を行なうことを望まれていない。だからおれは儀式を行なって罪悪感を感じたんだ。』

 そしておれは、心の中で君たちに何度も何度も礼拝した。すると、聖灰に対して強烈な嫌悪感が心に湧き上がってきた。そのとき、誰かに強引に唾を吐かされた感じがしたんだ。するとおれの心は安らいだ。
 兄弟、おれの奇妙な行動に気を悪くしないでくれ。おれはそのようにして、自分の悪しき判断と行動を蔑んだんだ。どうか、この弱き兄弟に慈悲を垂れてくれ。そしておれがもう二度と君たちの真似をするという過ちを犯さないよう、祝福しておくれ。」

 出家弟子はこのギリシュの話を聞いて、ギリシュを一切咎めることなく、「これはギリシュが心から師に帰依している印だ」と言った。

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