ギリシュ
ギリシュ・ゴーシュが一、二の友人を伴って、馬車に乗ってやってきた。少し飲んでいるらしい! おいおい泣きながら部屋に入って来て、タクルの御足に額をつけて泣き続ける。
シュリー・ラーマクリシュナはやさしく彼の背中をたたいておやりになった! 信者の一人に、『これ、この人にたばこを出しておくれ』とおっしゃる。
ギリシュは頭を上げて、合掌してこう言った。――「あなたこそ、全きブラフマンです! もしそうでないというなら、すべてのものは全部間違いです!
本当に、本当に、口惜しいなあ! あなたのお世話ができなかったとはねえ!」
(この言い方を聞いて、二、三の信者は思わず泣きだした!)
(中略)
タクルの喉の病気について、ギリシュはまた言い続ける――「治ると言ってください! 治ると! そうだ、私がたたき出してやろう。カーリー! カーリー!」
シュリー・ラーマクリシュナ「私は痛いよ。」
ギリシュ「よくなれ! フーッ! もしよくならなかったら――いや、もし私があなたの御足に何ほどかの信仰を持っていたら、きっと、きっとよくなる! さあ、言ってください! よくなったと!――」
シュリー・ラーマクリシュナ「ほっといてくれ、バブ。私はそんなこと言えない。病気をよくしてくれなんて言葉はマーに向かって言えない。そうさ、神様のおぼしめしでこうなったんだもの――」
ギリシュ「ごまかさないでください! 神のおぼしめしじゃない。あなたのご意思なんだ!」
(「ラーマクリシュナの福音」より)
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