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ガティーカーラ経(3)

 大王よ、私はかつて、ヴェーバリンガの町に滞在していました。ある日、大王よ、私は朝のうちに着衣し衣鉢を持って、ガティーカーラ陶工の父母のところを訪れました。
 行って、ガティーカーラ陶工の父母にこう言いました。
「さて、あの焼き物師はどこに行ったか」と。
「尊師よ、あなたの奉仕者はでかけています。ですから、甕から米飯を取り、釜からスープを取って、食べてください。」
 大王よ、そこで、私は甕から米飯を取り、釜からスープを取り、食べ、座より立って帰ったのです。
 さて、大王よ、ガティーカーラ陶工は父母のところに戻ってきました。来て、父母にこう言いました。
「誰が甕からご飯を取り、釜からスープを取り、食べ終わって出ていったのですか?」
「我が子よ、アラハント・正しく最上の覚醒を得た人であられる仏陀カッサパが、甕から米飯を取り、釜からスープを取り、食べ終わってから、座を立って出ていかれたのだよ。」
 大王よ、そのとき、ガティーカーラ陶工には、このような思いが生じたのです。「私にとって、本当に利益である。私にとって、本当に素晴らしい利益である。アラハント・正しく最上の覚醒を得た人であられる仏陀カッサパが、こうも信頼してくださるとは!」と。
 そのとき、大王よ、ガティーカーラ陶工は半月間、父母は七日間、歓喜と幸福感が去らなかったのです。

 大王よ、また、私はかつて、同じヴェーバリンガの町に滞在していました。ある日、大王よ、私は朝のうちに着衣し衣鉢を持って、ガティーカーラ陶工の父母のところを訪れました。
 行って、ガティーカーラ陶工の父母にこう言いました。
「さて、あの焼き物師はどこに行ったか」と。
「尊師よ、あなたの奉仕者はでかけています。ですから、鍋から乳がゆを取り、釜からスープを取って、食べてください。」
 大王よ、そこで、私は鍋から乳がゆを取り、釜からスープを取り、食べ、座より立って帰ったのです。
 さて、大王よ、ガティーカーラ陶工は父母のところに戻ってきました。来て、父母にこう言いました。
「誰が鍋から乳がゆを取り、釜からスープを取り、食べ終わって出ていったのですか?」
「我が子よ、アラハント・正しく最上の覚醒を得た人であられる仏陀カッサパが、鍋から乳がゆを取り、釜からスープを取り、食べ終わってから、座を立って出ていかれたのだよ。」
 大王よ、そのとき、ガティーカーラ陶工には、このような思いが生じたのです。「私にとって、本当に利益である。私にとって、本当に素晴らしい利益である。アラハント・正しく最上の覚醒を得た人であられる仏陀カッサパが、こうも信頼してくださるとは!」と。
 そのとき、大王よ、ガティーカーラ陶工は半月間、父母は七日間、歓喜と幸福感が去らなかったのです。

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