なさざれば死す
良心を以てあなたの義務を尽くせ。けれど、自分は神の御手の中の一個の道具にすぎないということを常に忘れぬようにせよ。行為に執着してはならない。神のみが唯一の行為者であるということを心の底に銘記せよ。
あなたの心を常に神の上に固定せしめよ。
おお、そうだ、あなたは自分の心をしっかりと神に結びつけておこうと努力しながらも尚失敗するかも知れない。「小我」が忍びこんで来るのである。
しかし、決して失敗によって気を落してはいけない。努力を倍加せよ。最初は失敗は避け難いのである。自己を信じ、決して勇気を失わぬようにせよ。
あなたの理想を実現するまで、再三再四克明の努力をくり返せ。
「なさざれば死す」――これをあなたのモットーとせよ。
「私はまさに今生において神を実現せねばならぬ!」
――これをあなたの標語とするがよい。
もしこの肉体と心とがあなたの神への到達を助けないのなら、それらに一体何の用があろうか。
たとえこの企ての半ばで死ななければならぬとしても、意に介することはない。
――ブラフマーナンダ
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聖典朗読「入菩提行論 第三章『菩提心を受け保つこと』」