この世界
ここ以外にニルヴァーナはなく
ここ以外に地獄もない。
私以外に神はなく
私以外に世界はない。
この世界は夢であるが
同時にリアリティでもある。
仏陀の絵の中に、仏陀がいる。
ミラレーパの像の中に、ミラレーパがいる。
クリシュナの絵の中に、クリシュナがいる。
聖者の写真の中に、聖者がいる。
そして彼らはすべての原子に偏在している。
仏陀の絵は、ただの絵ではない。
本当に仏陀なのだ。
ポットにもシヴァがおり、
冷蔵庫にもヴァジュラサットヴァがいる。
信号機はヴィシュヌであり、
マハーカーラである烏が、ゴミ捨て場にいる衆生を救う。
このように知る者は
浄土にもニルヴァーナにも行く必要がない。
エゴの妄想に迷う衆生を導くために
輪廻の園林でリーラーを遊ぶ
ポイントは、
こころを浄化することだ。
浄化とは、
汚くなければいいというだけではない。
簡潔に言えば
心を神で満たすのだ。
誤解を恐れずにいえば、それは、
空ではなく、満である。
空っぽだけど、満なのだ。
いつも神のことを考えていると
頭の中がしびれてきて
不死の甘露(アムリタ)がしたたり落ち、
この不浄の心と体を浄化してくれる。
内が甘露で満たされたとき、
甘露そのものである外側の世界に溶け込み、
あのサマーディがやってくる。