「鳥のダルマの素晴らしき花輪」より(6)
小さなセキレイが立ち上がって、くちばしを三度ツンツンと突き出してから、「ティンリン」とさえずりました。これには「広く深い」という意味がこめられています。
「苦しみに満ちた輪廻の大海は広く深いよ。ティンリン!
悪に満ちた地獄の世界は広く深いよ。ティンリン!
三悪趣の世界の広さはとても大きいよ。ティンリン!
現世を動かす力はとても強大だよ。ティンリン!
食べ物や衣服への欲望は広く深いよ。ティンリン!
自己愛の足かせはとても強いよ。ティンリン!
悪い習慣に実る果実はとても大きいよ。ティンリン!
悪のおこないの沼地は広くて深いよ。ティンリン!
さあ、鳥の仲間のみなさん、深く広大なこの輪廻の世界を抜け出す準備にとりかかりましょう。」
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