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「命をかけて」

◎命をかけて

【本文】
五.自らの命をかけて、誓約と教誨を守ってください。

 「誓約と教誨」っていうのは――まあこれは24の教誨っていうそれそのものですね。その前に18の誓約ってありますが、その二つだけじゃなくて、もちろんいろんなね、経典に説かれる「このように生きましょう」、あるいは「このように日々考えましょう」っていうのはたくさんある。それを「命を懸けて」守ってくださいと。つまりこれは言い方を変えると「命を捨てても教えを守ってください」っていうことです。まあそれくらいの心構えがなきゃいけない。例えば、その教えを実践するとわたしは死んでしまうという状況であっても、教えをとってくださいっていうことです。

 これは、かなり過激な教えではあるけどね、でもそれは正しいというかな、原則はそうなんだね。つまりなぜかというと――逆の言い方するよ。じゃあ、「教えを守らないで生きてて意味あるのか」っていう問題がある。ね。それくらいの強い誠実な心が必要なんだね。

 もちろん今、日常において、われわれにそういう場面ってあまりないかもしれないよ。教えと命どっちを取るんだって場面はないかもしれないけど、でもそれぐらいの心構えは持てっていうことです。それぐらいの心構えがあったとしたら、命――われわれは、まあ多くの人が命は大事だって考えてるだろうけど、じゃあ命よりも教えを取るんだったら、命よりもそんなに大事じゃないものよりは教えを取るのは当たり前だよね。自分のエゴとか財産とか、あるいはプライドとか、そんなものはもうはっきりいってどうでもよくなってしまう。だって、命よりも教えを取るんだから。それぐらいの強い心構え。つまり自分の生きる選択の――いろんな選択が日々あるわけだけど、そのときの最優先事項として、この自分が誓ったこのような例えば菩薩の教え、菩薩の生き方っていうものを第一に置くんだと。つまり「命よりも大事なんだ」ということですね。

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