「名前だけの大乗者」
◎名前だけの大乗者
はい、そして、「慈愛と哀れみの根本を有する、偽りのない誓願の菩提心が生起しないから、名前だけの大乗者になる」。
はい、これも簡単にいうと、基礎の段階でしっかりと慈愛や哀れみの素晴らしさを学び、それに対して、自分の中で慈愛や哀れみね、慈悲を培う訓練をしっかりしてないと、名前だけの大乗者になってしまいますよと。だからしっかりと慈愛と哀れみ、慈悲の訓練をしっかりしておきなさいと。
◎六つのパーラミターの学習
はい。「菩薩行を学習することに対する強い望みが生じないから、正しい悟入の戒が生じない」。
はい、これは具体的には六波羅蜜ね。六つのパーラミターと呼ばれる布施・戒・忍辱・精進・禅定・智慧。これをしっかり学びなさいと。で、それを学んで、それに則って日々を送るということがしっかり行なわれてないと、正しいやり方で悟りの道に入れませんよと。だから六波羅蜜、六つのパーラミターをしっかり学び、日々実践しましょうと。
◎寂止と正観への正しい理解
はい、そして、「寂止と正観への正しい理解が生じないから、些細なサマーディにも迷乱し、無我の見解に対して確信が生じない」。
はい、これも基礎の段階で、寂止と正観。つまり心――このね、勉強会でもいつもやってる、心をいかに透明で落ち着いた状態にしていくかっていうこと。それからそれを見つめることによって出てくる、空の智慧ね。こういったものをまず基礎的な教えとしてしっかり学び――それを悟るのはずーっと後の方なんだけど――まずは基礎的な概念としてしっかり学んでおくっていうのがないと、些細なサマーディにも迷乱する。つまり先のプロセスにおいてね、ちょっと深い瞑想に入ったときに、全くそれが、それに翻弄されてしまうという状態が起きますよと。よって、しっかりそれは基礎の段階で学んでおきましょうということですね。
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