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「三つの気道と四つのチャクラ」

◎三つの気道と四つのチャクラ

【本文】
☆チャンダーリーの火のヨーガ

1.ナーディの観想

 目の前の空間に、神々やダーキニーたちに囲まれたグルの姿を観想する。 
 自らの身体、財産、その他を惜しみなく供養する観想をする。
 そして、ナーディが柔軟になり、気の動きがスムーズになり、至福と空が合一したすぐれた悟りを得ることができますように、と祈願する。

 そして、すべての衆生を救うために、ヴァジュラダラの境地に至るチャンダーリーの修行をするのだ、と強く思念し、菩提心を堅固なものにする。

 足を組んで座り、背筋を伸ばし、舌を上口蓋につける。歯と唇は自然にしておく。身体と心を少し引き締め、法界定印を組む。

 自らの身体を、通常の肉体ではなく、イダムそのものであると観想する。

 身体の中に、中央にアヴァドゥーティー、右にラサナー、左にララナーという三つの気道を観想する。左右の二つの気道の下端は、へその少し下のあたりで湾曲し、中央気道の下端に挿入されている。

 ある人々は、三本の気道の下端はへその下の所で閉じられていると主張する人もいるが、正しくはこのように、左右の気道の下端は中央気道に挿入されている。そして中央気道はさらに下に延び、性器の先端までつながっている。

 そして左右の気道の上端は、鼻の穴につながっている。中央気道の上端は、頭頂と眉間に抜ける。

 気道の色は、右の気道は赤く、左の気道は白い。そして中央気道は、内側が赤く、外側が白い。

 そして中央気道の四か所に、四つのチャクラを観想する。

 へそにはニルマーナ・チャクラがある。六十四枚の花びらを持ち、上向きに開いている。色は赤である。

 心臓にはダルマ・チャクラがある。八枚の花びらを持ち、下向きに開いている。色は白である。

 喉にはサンボーガ・チャクラがある。十六枚の花びらを持ち、上向きに開いている。色は赤である。

 そして頭頂にはマハースカ・チャクラがある。三十二枚の花びらを持ち、下向きに開いている。色は種々様々である。

 もしこの三つの気道と四つのチャクラを観想することが難しければ、まずは三つの気道だけを観想する。そして徐々に三つの気道と四つのチャクラをはっきりと観想できるように修習すべきである。

 これはもう具体的な瞑想の話になっちゃいますが――ちょっとこれはみんなでこの瞑想を実際にやってみたいと思いますが、その前に意味が分からないかもしれないので、一つ一ついくとね、まず、なぜこういう瞑想をするのかというと、ここに書いてあるように、三つの気道、そして四つのチャクラ――これはわれわれは誰でも持っています。で、これはいつも言うけども、持ってるけど使ってない。で、持ってるけど使ってないものを使えるようにするために、まずは「意識」するんです。
 つまりこれは、前にも何かで言ったけど――例えばですよ、例えばNさんが――まあこんなことありえない話だけど――生まれてから一度も目を開けたことがないとするよ。目を開けたことがない。で、Nさんは目なんてないんだと思ってる。ね(笑)。「視覚って何ですか?」と(笑)。ね。つまり生まれてから一度もこの目、視覚っていうのを使ったことがない。で、自分でも「いや、目なんてないですと」と。「わたしには目なんてない」――つまり他の四つの感覚だけで生きてると。
 でもそこに誰かがやって来て、「いや、目というのはあるんだよ」と。「誰でも持ってるんだよ」と。「君も目を持ってるよ」と。「え? どの辺にあるんですか?」と。「鼻の上の方に両脇に丸い目玉があるよ」と。そんなこと一度も考えたこともない。「じゃあまずはイメージしてみましょう」と。「ここに目玉がありますよ。目玉がありますよ。目玉がありますよ。これはいろんな物の光の反射を映し出して、それを神経を通して脳につないで、それをヴィジョンとして見るための装置ですよ」と。「その前にそれを覆っている瞼という蓋があります」と。「これは筋肉があるので、開けることができますよ」と。「じゃあまずそれをイメージしようか」と。「はい、ここに丸い目があり、その上に蓋がありますよ」と。「筋肉がついてるから、それを開けようと思えば開けられるんですよ」と。「まず開けるイメージをしていきましょう」と。グーッと開けるイメージをする。これを何回か続けてるうちに、本当に開けられるようになってくる。例えばだけどね。
 つまりわれわれは、誰でも持ってるチャクラやナーディを使えるのに使ってない。で、使ったことがないから、全く想像すらできない世界なんだね。それをまずは、じゃあ想像からしてみましょうと。イメージから入りましょうっていうのがこの瞑想の狙いだね。
 はい。まあ名前はどうでもいいんだけど、「中央にアヴァドゥーティ、右にラサナー、左にララナーという気道があります」と。「左右の二つの気道の下端は、へその少し下のあたりで湾曲し、中央気道の下端に挿入されている」――これは分かるよね? つまりちょうど英語の小文字のwみたいな感じになってるっていうことですね。中央気道がドーンッて真ん中にあって、左右の気道がこういう感じで挿入されてるんだね。ドッキングしてるわけです。で、中央気道は――つまりこういう感じでドッキングしてるんだけども、真ん中はさらにグーッと下にも伸びて、性器の先端に繋がってると。
 はい。で、そして左右の気道の下の方はそういう感じなんだけど、上の方はどうなってるかというと、グーッと昇って、一旦ね、こう眉毛の辺りまで昇ってから降りて鼻の穴に出ます。鼻の穴と繋がっています。そして中央気道の方は、グーッと上の方に行って、眉間の奥の辺りで二つに分かれて、一方はこの眉間にきて、もう一方は頭の上に抜けています。これがここで書かれていることですね。
 その中央気道の四つのポイント――つまり頭頂、喉、心臓、へそに四つのチャクラがありますよと。チャクラっていう言葉はみなさんよく聞くと思うけども、あそこにもチャクラの絵があるけど、よくああいう感じで描かれるから誤解されやすいんだけど、チャクラってみんなさ、こういう円形のものがね、多分こういうふうにイメージすると思うんだね【お皿が前を向いているような感じ】。そうじゃなくて、こうです【お皿が横を向いている】。つまり中央気道がこうあって、そこに皿のようにあるわけですね。だからイメージとして、こういうイメージをしてください。こうじゃなくて、こうね。
 それが、まずへそはニルマーナ・チャクラ。こういう感じの皿みたいなのがあって、上向きに開いてる。つまり六十四枚の花びらが上向きに――つまり逆さになった傘みたいな感じですね。傘みたいな感じで、こういう感じであるっていうことだね。
 で、逆に胸は今度はこの下向きです。八枚の花びらが下向きに開いてる――つまり逆さになった花みたいな感じで胸にあります。
 で、喉はまた上向きね。で、花びらは十六枚ですよと。
 で、頭はまた下向きね。これは三十二枚の花びらがありますよと。
 これが一応いってる言葉の意味ですね。

 はい。じゃあちょっとみんなで瞑想してみましょうかね。じゃあわたしが言いますので、その通り瞑想していきましょう。
 はい、いいですか。まず目をつぶって……
「目の前の空間に、神々やダーキニーたちに囲まれたグルの姿を観想する」――グルっていうのは修行の師匠ね。だからみなさんにとってはもちろんわたしでいいし、あるいは、わたしは嫌だと(笑)、他の人がいいっていうんだったら他の人でもいいけども(笑)、とにかく自分が師匠だと思う人の姿を目の前の空間にイメージしてください。
 で、その自分の師匠が、神々やダーキニーね――これは修行を助ける女神たちに取り囲まれてる姿をありありと、まずイメージします。
 そしてその空間にいらっしゃる自分の師匠に対して、自分の体や財産やその他のさまざまな物を惜しみなく捧げる、供養する瞑想をしてください。

【瞑想中】

 はい、次に心の中で、「ナーディが柔軟になり、気の動きがスムーズになり、至福と空が合一したすぐれた悟りを得ることができますように」とこのように心の中で唱えて祈ります。
 「ナーディが柔軟になり、気の動きがスムーズになり、至福と空が合一したすぐれた悟りを得ることができますように」と心の中で祈ります。
 はい、そして「すべての衆生を救うためにヴァジュラダラの境地に至るチャンダーリーの修行をするのだ」と強く思念します。 
 まあ、これは唱えなくてもいいけど、とにかく自分の修行っていうのは、みんなを救うためにやるんだと。このチャンダーリーの修行、六ヨーガの修行を、みんなを救うためにしっかり頑張って成就するぞっていうことを強く心の中で思念します。
 はい、「次に背筋を伸ばし、舌を上口蓋につけます」――口の中で口の中の上のところにチョンと舌をくっつけて、「歯と唇は自然にしておきます」――つまり脱力して、特につけるとか、つけないとか考えない。まあつまりほっとくっていう感じだね。とにかく舌は上につける。歯と唇は自然にします。
 はい、で、「法界定印」――法界定印っていうのは左の手のひらの上に右手の甲を乗せ、親指同士を合わせます。
 はい。「自らの身体を、通常の肉体ではなく、イダムそのものであると観想する」――イダムっていうのは、瞑想で使う神とか仏陀ですね。これは何でもいいんだけど――じゃあここでよくやる観音様でやってみましょうね。自分が観音様になったというふうにイメージします。観音様の姿は体の色は白。そして五色の衣を羽織っています。五色っていうのは、黄色・白・赤・グリーン・ブルーの五色の衣を着ているとイメージします。腕は四本あって、そのうち二本を胸の前で合わせ、その中に宝石を持っています。右のもう一方の手には数珠を持ち、左のもう一方の手には青い蓮華を持っています。左肩には鹿の皮でできた肩掛けを掛け、眉間には第三の目があります。そして頭のてっぺんには、自分の師匠である阿弥陀如来の顔がポンと乗っかっています。
 はい、自分が普段の自分ではなくて、この観音様に完全に変身しているというイメージを強く持つようにします。
 はい、その上で、体の内側に三つの気道と四つのチャクラを観想します。まずその前にね、体の中が空っぽであると観想してください。つまり内臓とか骨格とかが全くなくて、とにかく空っぽの空間だと観想します。
 はい、そしてその空っぽの中に――まず中央気道からいきましょうね。中央気道はドーンと体の真ん中を通っています。で、一番頭の上、てっぺんからグーッてパイプが入ってるわけだね。で、眉間からも入口があります。眉間からもパイプが入っています。で、その二つが鼻の奥辺りでドッキングして一つになって、グーっと下まで降りていきます。で、一番先は性器の先端まで届いています。これが中央気道ね。
 はい。次に左右の気道。左右の気道は、入口はまず鼻の穴ですね。両方の鼻の穴からパイプが入って、いったん眉毛の辺りまで昇って、グーッと中央気道に平行して下に降りていって、へそのちょっと下辺りでグッて曲がって中央気道に挿入されています。
 はい、そして色ですが、中央気道は内側つまり内壁が赤、外壁が白です。右の気道は内も外も真っ赤です。左の気道は内も外も真っ白です。
 はい。じゃあここまでをまずしばらく瞑想してみましょう。ちょっと忘れちゃったところはいいです。覚えてるところだけでも構わないので、とにかくグーッとそのイメージを固定させてください。

【瞑想中】

 はい、じゃあさらにチャクラも観想しますよ。まずへそ。へそにはニルマーナ・チャクラがある。これちょっと大変だけどね。六十四枚の花びらを観想してください。六十四枚。それが上向きに傘みたいな感じで花びらがついています。六十四枚パート分けにするといいかもしれない――分かると思うけど、これは四の倍数になってるので、例えば四分割してね、さらにそれを四分割して、とかいう感じで観想してもいいかもしれません。とにかく工夫して六十四枚の花びらを観想します。
 はい、次に胸のところにダルマ・チャクラ――これは八枚だからやりやすいね。八枚の花びらがあることを観想します。その花びらは下向きになっています。
 次に喉のところに十六枚の花びらを観想します。これは上向きです。まあ十六枚もやりやすいでしょう。八枚を二倍にすればいいだけなので、十六枚をイメージします。
 そして頭頂に下向きの三十二枚の花びらをイメージします。
 先ほどの三つの気道とこの四つのチャクラを全部完璧にイメージできれば最高です。でもちょっと難しかったらチャクラはとりあえずやめて、三つの気道だけをイメージしてください。はい。また少し瞑想しましょう。

【瞑想中】

 はい。じゃあいったん瞑想終わりましょう。

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