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「プンナマーサ」

プンナマーサ

 プンナマーサは、世尊ヴィパッシンの時代に、オシドリとなって生まれた。世尊ヴィパッシンの姿を見て浄信が生じ、自分の嘴で世尊ヴィパッシンに花を供養した。この功徳によって天界と人間界に何度も生まれ変わり、今から一七カルパ前に、八度にわたって偉大なる王となった。
 そして世尊カッサパがこの世を去った後、その教えも衰退していっている時代に、ある資産家の家に生まれ、出家して修行した。そしてそこから死んで、また天界と人間界を輪廻し続けた。
 そして世尊釈迦牟尼の時代に、サーヴァッティのサミッディというブラーフマナの息子として生まれた。彼が生まれた日に、その家のすべての空の釜が、自然に黄金の豆で満たされていた。そこで彼はプンナマーサ(満たされた豆)と名付けられた。
 彼は成長すると、ブラーフマナの諸学において完成の域に達してから、結婚し、子供も一人生まれた。しかしその後、家庭生活を厭い、世尊釈迦牟尼のもとを訪ねて法を聞き、出家した。そして努力して修行を重ね、アラハットの境地に達した。

 さて、プンナマーサの妻は、彼を誘惑して還俗させようと考えて、息子と一緒にプンナマーサに近づくと、愛らしい言葉や感情をあらわすしぐさなどを彼に向けた。彼女の考えを知ったプンナマーサは、次のような詩を唱えた。

「ヴェーダに通暁し、寂静に達し、自己を制御して、この世においてもあるいはかの世においても愛着を捨てた者たちは、あらゆる事柄に汚染されず、世間の生滅を知る。」

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