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「カルマの法則」

◎カルマの法則

【本文】
『サティ ムーレー タドヴィパーコー ジャーティヤーユルボーガーハ

根因がある限り、業遺存の結果として、出生と寿命と幸不幸の経験とが発現する。

テー フラーダパリターパパラーハ プンニャープンニャへートゥトヴァート

これらの果報は、喜びと苦しみを与える。その原因が功徳であるか悪であるかに従って。』

 これはまさにカルマの法則の説明ですね。煩悩が断たれない限り、このカルマの動きっていうものも断たれない。そのカルマの動きによって、「出生と寿命と幸不幸の経験」ってありますが、まず出生っていうのは、どこに生まれますかっていうことだね。つまり地獄に生まれたり、天に生まれたり、人間に生まれたり。そしてそこにおける寿命がありますと。寿命もそのカルマによって決定されると。そしてそこにおいていろいろな幸不幸を経験しますと。で、それは、その原因が功徳であるか悪であるかによって、喜びと苦しみが与えられますよと。
 まあちょっと、非常に回りくどい言い方をしているけど、簡単に言うと――徳をしっかり積めばいい世界に生まれ、そこで寿命も長く、そして幸せな人生を送りますよと。悪業が多ければ、悪い世界に生まれたり、寿命が短かったり、あるいはいろんな苦しみを人生で経験しますよ――ということだね。
 ただちょっと寿命についていうと、実は、寿命は別に徳があるから長い、徳がないから短いっていうわけではない。寿命が長い人っていうのは、簡単に言うと、その世界が合っている人です。合ってない人は短い。だから、例えば人間界を考えた場合、人間界ですごく寿命が短く死ぬ人がいるとしたら、どっちかです、天に行く人か、低い世界に落ちる人か。どっちにしろ人間が合ってない。例えば、ものすごく徳が高くて、でもちょっとだけ人間界のカルマがあって人間界に来ちゃったと。あんまり人間界のカルマがないからすぐ死んで、天に生まれ変わる人かもしれない。あるいは逆パターンかもしれない。本当は地獄に行かなきゃいけないんだけど、ちょっとだけ人間で消費しなければいけないカルマがあって、ちょっとだけ人間として生きて、すぐ死んで地獄に落ちるのかもしれない。とにかく、合ってない人だね。だから別に長いからいいとか、短いから悪いっていうわけじゃない。寿命に関してはね。

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