◎五大元素と色の関係
まあただ、これは、今バーッて話したのは、修行における五大元素の話ですが、一般的な定義でいったら、単純にこれは肉体の固体面、それから液体の面、それから熱のエネルギー、それから中で流れている気の流れね、風のエネルギー、それから空間ね。それを五つの元素で表している。
ただこの五大元素理論っていうのは、いろんな形で、いろんな場面で出てくるので、頭に入れておいた方がいいです。この地、水、火、風、空とね。色々な対応があります。
それからね、五大元素と色の対応があります。
だいたい地の元素は、これは黄色で表されます。
水の元素は、いくつかパターンがあるんだね。白か、青か、もしくは水色です。これはいろいろな、周りとの関係によって変わってくる。
火の元素は赤だね。だからCさんみたいにいつも体が熱くて赤が好きっていう人は、まさにピッタタイプなんだね(笑)。火の元素中心のタイプだね。
で、風の元素、これはグリーンです。
で、空もパターンがあって、これは白か青だね。だからちょっとこの、水と空が場合によって入れ替わったりもするけど、色のパターンとしては、まあ、この五色。この五色が、ヨーガとかチベットの仏教の世界でよく使われる基本パターンです。これは実際に、そのような色が見えます、修行が進んでくると。
◎色による判断
はい、ここまでで何か質問ありますか? 五大元素理論。
(Y)自分がどの段階にあるか、瞑想で色を見てわかったりするんですか?
まあ例えばその人の火元素がとても強い場合、瞑想とかで、赤い色をたくさん見るでしょうね。あるいは、他人から見た場合も、霊視とかした場合に、バーッて真っ赤に見えます。
私も昔、修行仲間によく言われたんだけど、そのころ私は風のエネルギーが非常に強くて、修行した後とか、全身緑色に見えるんです。これはまさに風のエネルギーなんです。これは、発しているこっちも凄いんだけど、見える方も凄いんだけどね(笑)。だから実際その人のエネルギーのどれが強いかによって、そのエネルギーの色が見えたりするんだね。
あるいはもっと修行が進んでくると――そのエネルギーの、うごめきみたいなものが、この五色のパターンで見えたりする。
だから自分の中で、例えば赤がいつも見えるっていうようになったら、あ、火の元素なのかなあと。ただ問題はねえ、難しいのは、違う赤もあるんですよ(笑)。赤でも、赤といっても実際はいろいろいろいろある。もちろん、熟達してくれば、その赤が何の赤かというのはハッキリわかるようになってくるわけだけど、最初のうちは、これはこの赤だと言い切れない部分があるので、それはもう他の要素と合わせて計るしかない。例えば最近、腹が減るなと。体が熱いなと。瞑想すると赤ばっかり見えると(笑)。あ、俺は火の元素かなと(笑)。そういう感じで総合的に計るしかないんだね。
◎色の好みとの関係
(U)色の好みとかも関係するんですか?
関係あります。まあ、ただねえ、それも一概に言えないんです。色も五大元素だけじゃなくていろいろ意味があるから。ただ、色の好みっていうのは、その人が今入っている世界と非常に関係があるとはいえるね。例えばU君は何が好きですか?
(U)……黄色が好きです……
(一同笑)
そんなちっちゃい声で(笑)。じゃ、黄色っていった場合ね、黄色を例にとると、黄色にはいろんな意味があります。
まず、黄色の一つは、この地の元素の色。もし地元素と縁があって黄色が好きだとしたら、それは非常にレベルが低い(笑)。まあ地獄に通じているかもしれない。
で、次の黄色は餓鬼の黄色っていわれる(笑)。これは貪りの黄色だね。
はい、もう一つの黄色は、出家修行者の黄色っていわれている。
(U)おお・・・
つまりこの世を捨てて、修行をする者の黄色ですよと。だいぶ上がってきたね(笑)
もう一つは、これは梵天界の黄色ってあります。梵天界って黄色なんです(笑)。
(一同笑)
梵天界ね。
もう一つは、如来の中の、ラトナサンバヴァっていって、宝生如来っていうんだけど、これも黄色で(笑)。
だから、地獄の黄色から、宝生如来の黄色までがある(笑)。どれか分かんないんだね、うん。黄色好きなんだ、ふーん。
◎赤が好きな場合
S君は何が好き?
(S)赤です。
赤もじゃあ、例として挙げると、赤はねえ、まず怒りの赤ってあります。これは地獄の赤ね。
黄色も地獄だね、赤も地獄だね。で、もろ地獄は黒です。だから地獄っていっぱいあるんだね。で、怒りの赤も地獄です。
ただねえ、この場合分かりやすいから言うけども、あの、地獄の赤っていうのは、どす黒い赤です。暗い、かなり黒が混じった赤。それが好きな人はかなり地獄系です。
それから、さっき出てきた火の元素の赤ね、これも赤です。
それから、餓鬼も赤があるんです、貪りの赤ね。だからこれもちょっとダブるけど、貪りも赤と黄色がある。
それから、動物界の赤っていうのもあります。
それから今度は比較的上のものとしては、阿修羅の赤ね。
それから、天界の中の、かなり高い天の赤があります。これはどっちかっていうと、赤紫に近い。
それから、智性を表す赤があります。智性。
そして最後に如来でいうと、阿弥陀如来。アミターバの世界ですね。阿弥陀如来の赤がある。
だから赤も、地獄から阿弥陀如来までたくさんあるわけです。
(T)でも、一つ一つ結構、色の雰囲気が違いますよね。
違うんだけど、例えばこうやって紙に描いたら分かりやすいけども、本人が好む色って、何て言ったらいいかな、本人基準だから分かんないんです。例えばね、輝くような赤だったらいいですよっていった場合、その人の意識レベルが低い場合、例えば地獄レベルだったとしたら、動物の赤も輝いて見えるんです(笑)。ね。相対的だから。だから輝くような赤がいいですよって言って、あ、僕輝いているから、なんか阿弥陀如来かな、とか言って(笑)、いや、実は動物だと(笑)。だから下からは相対的に上が非常に輝いて見える。だから、自分基準では分かりにくいんだ。
だから繰り返すけど、他のいろんな現象と総合的に見なきゃいけない。例えばすごく怠け者で煩悩に弱くて、愛情欲求が強くて、っていう人で赤が好きだったら、それ動物ですねって(笑)。で、もう、いつも憎しみいっぱいな人が赤だったら、やっぱり地獄ですね。あるいはまあ、非常に智性が高いと。で、論理的思考が大好きで、スパスパスパって直感的に色々なことが理解できると。この人の赤っていうのは智性の赤です、ね。まあ、そういう感じで見分けるしかない。まあ、だから、なかなか複雑だね。こういうことも例えば一つ一つもし説明していこうとしたらなかなか、大変になる(笑)。それだけいろいろあるんだって思っててください。
◎緑と白の場合
じゃもう一個だけ、Rさんは? 何色が好き? 緑?
(R)黄緑、緑、白。
黄緑、緑、白……。あの、黄緑だったら、動物じゃないかもね。あの、私は昔ね、深緑が好きだったんですよ。これはもろ動物です(笑)。
(一同笑)
動物はね、濃い緑なんだね。濃くて汚い緑、これ動物です。
黄緑っていうと、だいたいオーソドックスには、低くて阿修羅です。
それからこの風の色ね。つまりさっき言った生命エネルギーの色。これもまあ、黄緑っていうか、きれいな緑ですね。
それからもうちょっと高くなるとアモーガシッディっていって、不空成就如来っているんだけど、この色もきれいなグリーンです。
それから白っていうのは、やはり高い色です、ね。まあ、ただ水元素の色の場合もあるけども、白が好きな人っていうのは、まあだいたい徳がある。徳の色だね。徳の色であって、あとはまあ、天界の色だね、一般的に。
それから、そうだな、この空の色でもあるから、まあ如来の色でいうと、アシュク如来、それから大日如来の色だね。だから白が好きっていうのはとてもいいね。
まあこれらは一つの例だけどもね。そういう好みっていうのが、結構関係してくる。だから黒が好きっていうのは気を付けなきゃいけないね。地獄の要素が強いかもしれない。まあ現代人では黒がすごく流行ったりするから、その影響で好きになる人がいるかもしれないけど。
私の友達である人が、この人、大学で昆虫を研究していた昆虫博士だったんだね。で、昆虫博士だから南は沖縄から北は北海道まで飛びまくって、昆虫を殺しまくってた(笑)。たくさん殺して標本にして、研究するわけです。で、その頃にヨーガ修行を始めたんだけど、彼の話によると、ヨーガとかで白い物がいいよっていうのを聞いていて、服屋に行って白いのを買おうとするんだけど、なぜか買えないんだって。なぜか黒いのを買っちゃうんだって(笑)。で、それがずっと続いて、で、ある段階から、やっぱり殺生はいけないって思って、そういうのをやめて修行を進めて、何年か経って、やっと白いのを着れるようになったんだって(笑)。それはまあ、ちょっと特殊なパターンだけどね。
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