「解説『スートラ・サムッチャヤ』」第13回(9)
◎具体的にやるべきこと
はい。で、その次が総論ってのいうのがありますが、ただ、そういってもなかなか日々これをどうするんだっていうのがあるので、ちょっと具体的にやるべきものをまとめましたっていうのが次のところですね。
はい、まず一、
「家に祭壇を作り、毎朝起きたら必ず水、お香、燈明などを捧げる。」
――かなり具体的な話が出てきたけど(笑)。かなり具体的なアドバイスだけど、でもこういうのも大事です。あの、儀式的にね、よくヒンドゥー教とか仏教ではやるけども。まあもちろん、これをやらなければ駄目だとは言わないよ。やらなければもう終わりだ、までは、そこまでは言わないけども、でもまあやったらいいってことですね。だからぜひ自分の、なんていうかな、サマンタバドラの行の一つの実践として、これをやったらいいね。
はい。次に、
「ときどきは師や聖者に対して実際にお金や物品や食物の布施を行なう。」
布施とか供養っていうのはもちろん心の問題なので、実際にはね、いつも言っているように、マンダラ供養なり、あるいは祭壇への供養とかでも十分なんです、本当はね。心が完璧に供養の気持ちで満たされていればね。でもわれわれのエゴってずるいから、実はすごい貪りとかエゴが強くて、あるいは高い存在へのそういう供養とかの気持ちがあまりないと。でもかたちだけやって満足している場合があるからね。だからそれは日々打ち破んなきゃいけないんで、実際には具体的に、本当にそのような布施の実践、供養の実践もしたらいいね。もちろんそれはときどきでもいいし、じゃなくて常に全力でできるとしたらそれはそれで素晴らしい。
はい。次に、
「時間を決めて五体投地を行なう。」
はい、これは礼拝行のね、一つの一番いい修行法として五体投地がありますので、これも――まあ加行もらっている人はその加行どおりにそれをやればいいし、加行にこれが入っていない人も、自分で決めてね、それは三十分でも一時間でもいいし、もちろん十分とかでもかまわない。自分で決めて、決めた時間に礼拝を行なうというのを習性としたらいいですね。
はい。そして、
「神や仏陀への賛歌などを知っている人は一日一回はそれをやる」
と。まあカイラスではいっぱい賛歌を提供しているから、自分の好きなやつでかまわないので、しっかり日々歌ったらいいですね。