慈愛
なんびとも他人を欺いてはならない。たとえどこにあっても他人を軽んじてはならない。悩まそうとして怒りの思いを抱いて互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。
あたかも、母がおのが一人子を命をかけても守るように、そのようにいっさいの衆生に対しても、無量の(慈愛の)心を起こすべし。
また全世界に対して無量の慈愛の心を起こすべし。
上に、下に、また横に、障害なく怨みなく敵意なき慈愛を行なうべし。
立ちつつも、歩みつつも、座しつつも、臥しつつも、眠らないでいる限りは、この心遣いをしっかりと保て。
この世では、この状態を崇高な境地と呼ぶ。
――仏陀釈迦牟尼
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