「ミラレーパの生涯」第三回(4)
「愛と哀れみについて瞑想したので、自と他の間の一切の区別を忘れてしまいました。」
これは、これくらいにならなきゃいけないね。つまり日々の慈悲の瞑想、トンレンや、あるいはまあ、かしこまって瞑想をしなくても、日々ね、いろんな日々の場面場面で、ほんとみんな幸福になってほしいなと。ね。あるいはほんとにこの人の苦しみを自分が代われるものなら代わってあげたいなと。で、このようなことをひたすら年がら年中考えていることによって、ね、ミラレーパはね、自他の一切の区別を忘れてしまったと。ね。
これはすごいことだよね。ここまでが自分で、ここまでがあなたっていうその感覚が、全部なくなっちゃったっていうわけだから。全く壁がなくなってしまった。で、逆に言うとわれわれはこれくらいを目指さなきゃいけない。