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モトゥルナート・ビスワスの生涯(4)

 シュリー・ラーマクリシュナが本当に色欲を克服なさっているかどうかを調べるため、モトゥルがもう一度彼を試したのは、おそらくこの時期であった。シュリー・ラーマクリシュナを試すため、彼はカルカッタの有名な高級売春婦を雇った。
 ある日、観光旅行の予定であると称して、モトゥルは自分の馬車にシュリー・ラーマクリシュナとフリダイを乗せた。しかし一行は観光旅行へは行かずに、カルカッタのマチュアバザールのラクシュミーの宿へ向かった。計画に従って、モトゥルとフリダイは居間に入り、この策略を知らないシュリー・ラーマクリシュナを、彼を迎えるために待っているラクシュミーの部屋へ送り出した。師はラクシュミーをごらんになり、「恩寵に満ちた母」と呼んで彼女に礼拝なさり、サマーディにお入りになった。ラクシュミーはこのような人物にいまだかつて会ったことがなく、ほかの女性を呼んでこう言った。

「見てください。この人は色欲から解放されています。」

 彼女たちの一人はこう言った。

「彼は神人であると思われます。」

 そして別の女性は、

「わたし達の職業は罪深いものかもしれませんが、あのような偉大な魂にお会いできたとは、わたし達にとってなんと素晴らしい幸運だったことでしょう!」

と述べ、また別の女性は、

「お姉さん、この聖人を誘惑しようとしたことによって、わたし達は何という地獄を招いてしまったのでしょう! それは許されない罪です」

と言った。

 ラクシュミーと他の女性達はシュリー・ラーマクリシュナに頭をたれ、御足の塵を取った。ちょうどそのとき、モトゥルとフリダイが部屋に入ってきた。自分達の人生を破滅させる可能性がある行為――神人を誘惑すること――のために自分達を雇ったことに対して、女性達はモトゥルを激しく非難した。シュリー・ラーマクリシュナは通常の意識に次第に戻って来られ、モトゥルは彼をドッキネッショルに連れて帰った。

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