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「七つの宝」

◎七つの宝

【本文】
 ムニは、浄信、戒、教学、布施、慙、愧、智慧が、七つの宝であると説いています。他のすべての財は無価値であると知ってください。

 まずムニというのはお釈迦様のことだね。お釈迦様は、
「浄信、戒、教学、布施、慙、愧、智慧が、七つの宝であると説いています」
と。
 浄信というのは清らかな信――つまり真理の教えとか仏陀とか菩薩とかに対して、清らかな信を持つこと。
 そして戒を守ること。
 そして教えを教学すること。
 そして布施をすること。
 慙と愧っていうのは、何か悪いことをしたり、あるいは心に悪い思いがわいたときに、それを自分自身と他人に対して恥じる思いですね。それを慙と愧といいます。
 で、智慧と。
 「この七つが宝である」と。「他のすべての財は無価値である」と。これは王様に対して言っているから、よりリアルな話になるわけですが、王様というのは多くの宝を持ち、多くの権力を持ち、多くのことを自由に操れる立場にあるわけだけども、そんなものは全く価値がないと。人間にとって価値があるのはこの七つなんだと。つまりこの七つを育てていって、この七つが――例えば信が非常に強まったとか、あるいは戒が非常に守れるようになったとか、あるいは教えをたくさん学んだとか、布施ができるとか、あるいは自己や他人に対して悪を恥じる気持ちがあるとか、あるいは智慧が非常に身についてきたとか――これこそが宝なんだっていう話だね。その他の物質的な宝とか、権力であるとか、そういったものは全く意味がないんだよっていう教えですね。

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