「私が見たアドブターナンダ」より抜粋「強烈な切望と奉仕」(1)
◎強烈な切望と奉仕
ラトゥはよく、シュリー・ラーマクリシュナがカーマールプクルにいるときでさえ、ドッキネッショルを訪ねたという。
彼は、誰もいないパンチャヴァティか、ガンガーの岸辺で、数時間を過ごした。
あるとき、ラトゥをよく知るシュリー・ラーマクリシュナの甥ラームラルは、遠くから彼を見つけた。
彼は、静かに座り、河辺で意気消沈し、涙を流している少年を見たのだった。
彼は思った。おそらく、その少年の主人であるラーム・バーブが、彼がお務めをおろそかにしたために彼を叱り、彼はそれに傷ついて泣いているのだろう、と。
しかし、彼に近づいて泣いている理由を聞いてみると、ラームラルはそこで聞いたことに驚いてしまった。
以下に、ラームラルが語った出来事を記そう。
「私は河辺で座って泣いている少年を見つけた。
泣いている理由を聞くと、彼は、タクルジ(ラーマクリシュナ)がいなくてとても悲しいのだ、と言っていた。
彼がシュリー・ラーマクリシュナに抱いていた発想は、非常に驚くべきものだった。
彼は、シュリー・ラーマクリシュナには不可能なものはないと思っていた。師はもし望みさえすれば何でもできるのだと思っていたのだ。
そう思って彼は、師が実際に彼の目の前に現われるように、彼に呼びかけていたのだった。
彼は、シュリー・ラーマクリシュナはドッキネッショルに永遠に存在していて、師が生まれ故郷に帰っていたとしても師はドッキネッショルにいるので、彼に会うことができるのだ、ということを誰かから聞いたらしかった。
この考えを持って、彼は正午から夕暮れまで、そこに座っていたのだった。
日が暮れて暗くなってくると、私は少年に家に帰るように言った。
あなたは、彼の返答を聞いて驚くだろう。
彼はこう言ったのだ。
『僕は、パラマハンサ・マーシャヤ(彼はよく師のことをこう呼んでいた)は絶対にここにいるって、完全に確信していますから。』
何度も何度も、私はこう言った。
『いやいや、彼は帰郷されたんだよ。』
そうしたら、彼は何度もこう言い返してきた。
『いいえ、あなたはわかっていません。パラマハンサ・マーシャヤは、絶対にここにいらっしゃるんです。』
この少年の確固たる信を見て、私は黙って、寺院の夕拝に参加するために戻っていった。
寺院に戻ってきてから、私はラトゥにプラサードをあげていないということに気づき、プラサードを持って彼のもとに戻った。
そこに戻ると私は、彼が額を大地につけて平伏しているのを見た。
私は当惑して黙っていた。
数分後に、私が目の前に立っているのに気付くと、少年は驚いて、私にこう尋ねた。
『ああ! パラマハンサ・マーシャヤはどこに行ってしまわれたのですか?』
不意を突かれて、私は何も答えられなかった。
私は彼にプラサードを渡すと、寺院に戻っていった。」