サーダナーの指針の花輪(242~250)
242.
ブラフマン的なフィーリングと意識を確立しなさい。
「ブラフマ・サティヤン――ブラフマン(至高者)は実在なり」
「ジャガト・ミティヤ――この世界は非実在なり」
この二つの考えであなたの心を基礎作りなさい。
243.
悪業には、誤りしかない。
悪業は無明である。
ブラフマンの叡智を得て、悪業を超越せよ。
244.
感覚の対象のすべての魅力を放棄し、すべての結びつきを破壊することが、真のサンニャーサを構成する。
それは、精神的な無執着、自己の滅却の境地である。
習慣的思考、自己中心性、そして子供・妻・身体・財産への執着――これらを破壊することによって、真のサンニャーサを得ることができる。
245.
すべての自己中心的な行為とその果報を放棄することが、真のサンニャーサを構成する。
自分は行為者であるという思いを捨て去ることが、サンニャーサである。
すべての相対性を超越することが、サンニャーサである。
246.
単なる一時的な感情や熱意は、放棄の道において、役に立たない。
サンニャーシンは、寂静の生きた例であり、果てしない勇気の具現でなければならない。
247.
独居し、沈黙の誓いを守らなければならない。そして人と交わらずに、感覚を制御しなさい。
それは最高の放棄の達成を助け、また、至福と永遠の国への長い道を、歩きやすく舗装してくれるだろう。
248.
世界は、悲惨、憂愁、苦しみでいっぱいである。
心はいつもあなたをそそのかし、陥れる。
心に起因する幻影によって、苦しみは楽しみと誤認される。
深く内省しなさい。
世界は炎の玉である。
すべての楽しみは、初めは甘美であるが、最後には最も苦々しい苦しみの味わいとなる。
249.
感覚器官は、いつもあなたを騙す。
感覚は非常に強力で、最も賢明な者でさえも打ち負かすことができる。
それらはあなたに瞬間的な喜びを与えるが、同時にそこには長きにわたる苦しみ、心配、不安と幻影が混じり合っている。
250.
儀式によっても、家系によっても、または巨大な富によっても、永遠なる不死の境地を達成することはできないと、聖者は断言する。
それはただ、放棄によって達成できるのである。
彼らはただ放棄によって、心臓の洞穴において、至高のブラフマンの座を達成したのである。