パドマサンバヴァの秘密の教え(6)「他者を批判しない」
◎他者を批判しない
師パドマはこうおっしゃった。
「あなたは、すべての行為において、功徳と智慧の蓄積にならない、ダルマでないことは何も行なってはならない。
衆生を利することと、全智のブッダフッド以外、何も望んではいけないのだ。
何にも執着してはいけない。
執着は、それ自身が束縛の根なのである。
他の教えを批判してはいけない。そして他者を誹謗してはいけない。
すべての教えは、究極的には一つの味なのである。
小乗、大乗のうちのどれも批判してはいけない。
それらは、ちょうど階段の段のように、それぞれの段階において歩まれるための道であることにおいては同一である。
最高の叡智によって知覚することができなければ、本当の意味で他人を知ることはできない。
よって、他者を批判してはいけない。
概して、一切の衆生は本質的に自発的に完全なブッダである。
彼らは悟りの本質を有している。
他の人々の過ちや、誤った見解を検討してはいけない。
他者の限界を検討してはいけない。
どのように自分自身を変えるかということを検討しなさい。
他の欠点を検討してはいけない。
ただし、自分の欠点にくよくよしてもいけない。
悪の中で最も大きなものは、宗教的偏見を持ち、人々の心を知らずに他者を批判することである。
よって、あたかもそれが毒であるかのように、偏見を放棄しなさい。」