浄土

自分が今いる場所を決して平凡な場所と見なさず、グル・リンポチェの浄土として見なさい。これが、浄土を修める修行の道である。
動き回るときには、原子のように小さな無数の仏国土の周りを巡っていると考えなさい。
あなたが食べるもの、飲むものの中で最良の部分にはアムリタの性質があると考え、それを頭頂の師に捧げなさい。
眠りにつくとき、あなたの師が頭頂からあなたのブラフマ・ランドラに入り、中央気道を降りてきて、あなたの心臓の四枚花弁の蓮華に到達し、光線を発して、あなたの身体、周りの世界、そしてそこに住む者たちを浄化し、光明へと導く様子を観想しなさい。これによって、外側のあらわれは内なる輝きの中に溶け込んでいき、心は鮮明で、活力は回復されます。
いつであろうと、眠りから目覚めたら、乱れた散漫な思考や、世俗的な夢の反芻などを止め、クリアーライトが広がる内なる輝きを維持しなさい。
朝、目覚めたときは、水から跳び上がる魚のように、神の姿と浄土をイメージし、あなたの心臓にいらっしゃる師が中央気道を通って頭頂まで上昇し、そこに喜びに満ちて留まると考えなさい。
つまり、いかなるときも、いかなる状況においても、世界をグル・リンポチェの浄土と見なし、また、衆生の内側にはダーカとダーキニーが宿っていると見なしなさい。ひそかに、心の放射と収斂は、空を飛ぶ鳥のように、痕跡を残すことなく自己を解放するものであると理解し、ヴァジュラグルの心真言に力を注ぎなさい。
老衰であろうと早死にであろうと、死が訪れたときは、ヴァジュラヨーギーニーの姿で観想されるあなたの身体が光の塊へと変容し、あなたの頭頂に座す師へと溶け込んでいくと観想しなさい。あらゆる意識の転移の修行の王は、いかなる思考の揺らぎもなく、あなたの師とあなたの心が分かちがたく一体となる境地に安住することである。
――ジグメ・リンパ