アムリタ
ムリタは死を意味し、アが否定を意味するので、『不死』を意味する。
また、『甘露』という意味もあるので、これらをあわせて『不死の甘露』と訳される場合もある。
お釈迦様は教えを説くとき、『耳ある者にアムリタの門は開かれた』と宣言したと言われ、甘露のような教え、不死(解脱)を与える教えとして、お釈迦様の教えや仏教の教えそのものを指すこともある。
ヨーガや密教では、アムリタはもっと実体があるものとして表現される。それは頭の中から発生する、非常に気持ちの良いエネルギーである。
わたしはこのアムリタの経験は多いので、これについて書こうと思えばまたシリーズになってしまうくらいの分量になってしまうが(笑)、とにかくこのアムリタの発生が、高度なヨーガや密教の段階において必要不可欠なプロセスであることは間違いない。それはイメージの産物ではなく、実際に物理的に発生するのだ。それはこの世のどんな感覚的快感よりも気持ちが良い快感を体中にもたらす。その強烈な至福感を高めて行って、悟りへの道を進むのだ。
そしてこれは方法論の違いこそあれ、仏教的な方法でも、バクティ・ヨーガ的な方法でも、結果的にはヨーガや密教と同様に、物理的なアムリタの覚醒と充満というプロセスが起きなければいけないと、わたしは自分の体験上、そう思います。
-
前の記事
バクティ&シャーンティ -
次の記事
2006・9・3「解説・入菩提行論」読書会 その③